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◎南関東地震で死者1万6千 神奈川県が5大地震で想定
神奈川県は13日、相模湾を震源域とするマグニチュード7・9
の南関東地震が発生した場合、同県内で1万6000人の死者が予
想されるなどとした「神奈川県地震被害想定調査報告書」を発表し
た。
報告書では、発生直後から1週間の自治体や消防、警察の救助活
動を時系列で追ったシナリオも作成。今後の防災システムの整備な
どに、基礎資料として役立てる。
報告書では、南関東地震のほか東海地震、神奈川県西部地震など、
同県周辺で危ぐされる計5つの地震を想定。
発生当日の条件を「冬の平日の午後6時、晴れ、風速3メートル」
などと設定し、電話などの情報通信システムが機能しなくなったと
の想定で、県内の人的被害や火災などの被害を具体的に予測した。
それによると、最大の被害が予想される南関東地震ではほかに
「重傷者6400人、焼失家屋22万棟」。駿河湾を震源域とする
マグニチュード8クラスの東海地震が起きた場合は「予想死者数2
30人、重傷者1200人、焼失家屋2200棟」などとしている。
報告書をまとめた神奈川県地震被害想定調査委員会の村上処直委
員長は「いたずらに悲観するのではなく、切迫性が指摘されている
県西部地震などに対応できるシステムから完備していくことが大事
だ」と話している。 (了)
[共同 7月13日] ( 1999-07-13-18:31 )