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◎米ステルス機を引き渡しへ ユーゴがロシアに
【ベオグラード2日共同】ユーゴスラビア国営タンユグ通信によ
ると、ユーゴのブラトビッチ国防相は2日、ユーゴ空爆中に同国内
で墜落した米軍のF117ステルス攻撃機の残がいを3日に、ロシ
アの軍と軍事関連研究所に引き渡す用意があると述べた。
引き渡しにより、レーダーに捕そくされにくいステルス技術など
米国の最新軍事技術の結晶である同機の最高機密をロシア側が入手
することになり、軍事面で米国には大きな打撃となる。
2日にベオグラードでミロシェビッチ・ユーゴ大統領と会談した
ロシア下院代表団の要請に応えたとしている。
また、大統領が会談で、代表団に、北大西洋条約機構(NATO)
空爆に対抗するための軍事援助を求めたとの情報もあり、ステルス
機引き渡しと引き替えに、ロシア側がユーゴに何らかの軍事援助を
約束した可能性もある。
F117をめぐっては、先月30日にベオグラードを外交調停の
ため訪問したプリマコフ首相らロシア代表団にロシア軍の情報機関
であるコラベリニコフ参謀本部情報総局長官が参加していたことか
ら、同機の残がい入手も訪問の目的との見方が出ていた。
(了)
[共同 4月 3日] ( 1999-04-03-00:56 )