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◎中世の祈とう書に17億円 英で大富豪家の美術品競売
【ロンドン9日共同】ナチスに没収された大富豪ロスチャイルド
家の美術品の一部が8日、ロンドンのクリスティーズで競売にかけ
られた。英紙インディペンデントなどによると、美術品約200点
の評価総額は2500万ポンド(約50億円)を上回るとみられ、
243年の同社の歴史で「最も重要な競売」となった。
中でも16世紀の「ロスチャイルド祈とう書」には860万ポン
ド(約17億円)の高値が付いた。骨とう品の38口径短銃は15
万5500ポンド(約3000万円)で、欧州の骨とう短銃として
は最高額で落札された。
美術品の中には、オランダの画家ハルスによる「アムステルダム
商人の自画像」(推定350万ポンド)も含まれている。
これら美術品は欧州のロスチャイルド一族のうち、オーストリア
のロスチャイルド家の所有で、1938−45年にナチスに没収さ
れた。戦後はウィーンの国立博物館などに所蔵されていたが、オー
ストリア政府は今年2月に同家への返還を決定。相続人の意向で競
売にかけられた。 (了)
[共同 7月 9日] ( 1999-07-09-10:44 )