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◎「山段氏から政財界情報」 元警部補が公判で証言
訪問販売業者に便宜を図ってわいろを受け取ったとして、収賄罪
に問われた元京都府警警部補、浦窪聖一被告(49)の公判が6日、
京都地裁(竹田隆裁判長)であり、浦窪被告は京都の政財界に強い
影響力を持っていたとされる故・山段芳春氏=3月死亡、当時(6
8)=から「主に中央政財界のオフレコ情報を入手し、上司にも報
告していた」と証言した。
五条署警備課係長だった浦窪被告は、弁護側の被告人質問に対し
「京都府警OBの紹介で山段氏と知り合い、1996年1月から9
8年12月まで出入りした。年間約1000件の情報を得た」と述
べた。
さらに、山段氏が中央の有力政治家と直接電話で話しているのを
何度も聞いた、とした上で「警備部では政財界情報を入手する必要
があり、(山段氏から得た情報は)利用価値があった」とした。
損害保険代理会社「キョート・ファンド」会長だった山段氏は
「京都のフィクサー」とも呼ばれた。京都府警は今年3月、山段氏
が捜査情報の見返りとして百数十万円相当の物品を浦窪被告に贈っ
た疑いで逮捕状を取ったが、山段氏が病死。京都地検は山段氏を不
起訴処分、浦窪被告を起訴猶予処分とした。
京都府警警務部の中島伸芳監察官は「公判中のことなので、コメ
ントできない」としている。 (了)
[共同 7月 6日] ( 1999-07-06-19:47 )