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◎情報衛星、国産自主開発へ
政府、推進委を設置
政府は1日、日本独自の情報収集衛星システムの確立に向け、野
中広務官房長官を委員長とする「情報収集衛星推進委員会」を設置
した。2日に第1回会合を開く。同長官が1日午前の記者会見で明
らかにした。
野中長官は「わが国の安全確保のための情報収集が、主な目的。
開発能力、運用、維持管理を考えると、自主開発をすることが有益
だ」と述べ、国産衛星の導入を目指す考えを表明した。
その理由として(1)支障が出た時の早急な対応(2)宇宙開発
事業団の持つ技術で十分開発が可能(3)1メートル四方の分解能
力でも有効な情報が収集できる−−などを挙げた。
さらに野中長官は「日米の深い情報協力、ひいては日米安保条約
の強化につながる」と日本独自の衛星による情報収集強化の意義を
強調した。
同推進委は、古川貞二郎官房副長官が副委員長を務め、杉田和博
内閣情報調査室長、伊藤康成内閣安全保障・危機管理室長が参加す
るほか、防衛、科学技術、外務、通産、郵政の各省庁の局長クラス
を加えた9人で構成。
海上保安庁や警察庁は入っていないが、野中長官は「特に理由は
ない。必要と認めるときには、委員として追加して協議の輪に入っ
てもらう」と述べた。 (了)
[共同 4月 1日] ( 1999-04-01-12:36 )