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◎スハルト氏がタイム誌訴え 蓄財疑惑報道で3兆円賠償
【ジャカルタ5日共同】インドネシアのスハルト前大統領は5日、
同氏の蓄財疑惑をめぐる報道で名誉を傷つけられたとして、米誌タ
イムと記事を書いた記者6人に総額約270億ドル(約3兆294
0億円)の支払いなどを求める損害賠償請求訴訟をジャカルタ中央
地裁に起こした。
同誌は5月半ばの特集記事で、スハルト氏と6人の子どもの資産
が計150億ドル(約1兆8300億円)に達し、スハルト氏が昨
年5月の退陣直後にスイスの銀行口座から多額の資金を移したと報
道。スハルト一族の疑惑追及問題が6月総選挙の焦点となった。
訴状によると、スイスの銀行に預金したことはないなどと報道を
否定。賠償金のほか、インドネシアの主要新聞やテレビで謝罪広告
を出すよう求めている。
スハルト氏は5日、地元テレビに出演し「賠償金は貧しい庶民に
寄付する。貧困層救済のため訴訟で勝利するよう祈ろう」と呼び掛
けた。
スハルト氏は6月2日、国家警察本部に名誉棄損で同誌を告訴し
ていた。 (了)
[共同 7月 5日] ( 1999-07-05-16:54 )