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◎米が韓国のミサイルに懸念 南北軍拡競争に油と
【ニューヨーク1日共同】1日付の米紙ニューヨーク・タイムズ
は、韓国が数件のミサイル開発計画を推進しようとしている可能性
があり、米政府は南北朝鮮間の軍拡競争に油を注ぎかねないとの懸
念を強めていると報じた。米政府当局者らによると、米政府はこの
ため、2日に金大中大統領がワシントンを訪問する際にこの懸念を
韓国側に伝える。
同紙によると、韓国は4月10日に行った地対地ミサイル「玄武」
の試射は射程は短かったが、この際の記録から見て、韓国側は米国
には本当の射程距離を悟られないように、燃料を一部だけ充てんし
ていたことがうかがえるという。
米側はこの発射に非公式に抗議したが、米当局者らは、この懸念
は米韓間に重大な不和をつくり出すものではないとしている。
玄武の試射について、聯合ニュースは実際の射程能力は300キ
ロと報道、韓国国防省も、韓国が自主規制してきたミサイル射程を
従来の180キロ以内から300キロまで延長することで米韓が了
解していると説明しているが、いまだに延長交渉は妥結していない。
米側は、韓国のミサイル射程延長を公式に認めると、朝鮮民主主義
人民共和国(北朝鮮)にテポドン2号の試射の口実を与えることに
なり、朝鮮半島を不安定化に導くとして消極的な姿勢を続けている
とみられる。 (了)
[共同 7月 1日] ( 1999-07-01-17:01 )