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◎法相と警察庁長官食い違い 共産党幹部宅盗聴事件で
参院法務委員会は1日、犯罪捜査のため電話やインターネットな
どの傍受を認める通信傍受法案など組織犯罪対策3法案について審
議し、同法案に反対する民主、共産、社民3党は、1986年11
月に発覚した神奈川県警による共産党幹部宅盗聴事件について追及
した。
、これに対し、陣内孝雄法相は「神奈川県警警備部警察官による共
産党の方に対する盗聴事件」との認識を示した。昨年3月の衆院予
算委員会で当時の下稲葉耕吉法相は同様の発言をしているが、組織
犯罪対策3法案の審議入り後、法相として認めたのは初めて。
しかし警察庁の関口祐弘長官は「警察は、過去も現在も盗聴を行
っていない」とあらためて否定し、認識の食い違いをみせた。
インターネット通信など電子メールの傍受方法で、法務省の松尾
邦弘刑事局長は「電子メールでは通信に係る信号全体をいったん傍
受し、その上で印字ないし画面表示して、令状記載の犯罪に関係す
るかどうかを判断する」と述べ、電話で採られるスポット・モニタ
リング(該当性判断のための傍受)の方式とは異なると説明。
また刑事局長は「銀行口座へのアクセス、伝言ダイヤル、留守番
電話なども対象となる」と述べ、広範な通信が傍受対象となること
を明らかにした。
角田義一(民主)、橋本敦(共産)、福島瑞穂(社民)、中村敦
夫(無所属)各氏の質問に対する答弁。 (了)
[共同 7月 1日] ( 1999-07-01-18:49 )