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◎元首と大統領の分離提案 ワヒド氏、民意反映へ奇策
【ジャカルタ18日共同】インドネシアの野党、国民覚せい党を
率いるイスラム指導者ワヒド氏は18日、総選挙で第1党を確実に
した闘争民主党の女性党首メガワティ氏が大統領になることに一部
で反発があることを受け「国家元首と大統領職の分離」を提案、メ
ガワティ氏は国家元首に就任するのが妥当との見解を示唆した。
11月に予定されている国民協議会での大統領選出が暗礁に乗り
上げる懸念もある中で、メガワティ党首に期待する民衆の声も反映
させるためのワヒド流の「奇策」といえる。
総選挙の開票集計はまだ終わっていないが、庶民層を中心にメガ
ワティ大統領誕生への期待が高い。しかし、イスラム系政党の一部
は「大統領の条件はイスラム教徒の男性」と女性大統領の誕生をけ
ん制している。
ワヒド氏は「国民協議会議長を国家元首とし、大統領から分離す
べきだ。これで女性指導者はふさわしくないとの議論を克復できる」
と述べた。
国民覚せい党は、闘争民主党に最も近く、大統領選に向けた連立
相手とみられているが、ワヒド氏は「個人的にメガワティ党首を支
持するが、わが党の新議員が同党首を支持するとは限らない」と述
べ、慎重な構えをみせた。
国民覚せい党内には総選挙前から女性大統領候補に根強い反発が
あった。
(了)
[共同 6月18日] ( 1999-06-18-21:55 )