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◎ソロス氏が難民支援活動 自立目指しマケドニアで
北大西洋条約機構(NATO)のユーゴスラビア空爆以来、25
万人を超えるコソボのアルバニア系難民が流入したマケドニアで、
国際的な投機家、ジョージ・ソロス氏の協会が資金を提供し、難民
のためのさまざまな支援活動を展開している。
教育プログラムなどを通じ難民の自立を促すことが主な狙い。難
民受け入れに伴う財政負担に神経をとがらせる多数派のマケドニア
人との緊張緩和にもつながりそうだ。
同協会のブラジミル・ミルチン氏によると、難民のうち(1)ロ
マ(ジプシー)(2)子供や若者(3)女性−−を主な支援対象と
し、民主的なメディアへの資金援助も行っている。
これまでに手掛けたプログラムは計約30件、同53万ドル(約
6400万円)以上。難民が援助に頼るだけでは「地域社会を確実
にむしばむ」(同氏)との考えから、現地の幼稚園への編入や英語
教育などに力を入れている。
「他民族が共存するマケドニアはバルカン地域の最後のよりどこ
ろなのです。この国が内戦にでも陥れば、第3次世界大戦に発展す
る恐れすらあり、支援は戦略的な視点から行われています」とミル
チン氏は語る。資金源であるソロス氏自身もそのことをよく理解し
ているという。(スコピエ共同) (了)
[共同 6月 3日] ( 1999-06-03-16:24 )