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◎CIAの破壊活動を承認 コソボ情勢で米大統領
【ニューヨーク23日共同】24日発売の米誌ニューズウィーク
最新号は米情報当局者らの話として、クリントン米大統領が先週、
ユーゴスラビアのミロシェビッチ大統領を窮地に追い込むため米中
央情報局(CIA)に、コソボのアルバニア系住民に破壊活動の訓
練を施しミロシェビッチ政権の基盤を揺るがす道具として使う方針
を承認する文書を出した、と報じた。
同誌によると、CIAは電話線切断やビル爆破、食料供給妨害な
ど古典的な破壊活動の訓練をコソボのアルバニア系反政府勢力に施
す。
また、米情報当局者はミロシェビッチ大統領がロシアやギリシャ、
キプロスの銀行に数百万ドルの個人資産を隠匿している口座を突き
止めたとしており、承認事項にはこれら銀行に米政府のハッカーを
侵入させ資金を奪う計画の検討も含まれているという。
同誌はしかし、米政府はコソボ解放軍を「テロ組織」と認定して
いた経緯などから同軍以外の反政府勢力を見つけなければならない
が、コソボ情勢の混迷が深まる中で人選は困難を極めることが予想
される上、破壊活動の効果や影響の見通しがあいまいだとして米連
邦議員や情報当局者から批判が出ていると指摘。
現段階では破壊活動が実施されるかどうかは不透明で、批判が強
まれば大統領は承認を撤回し、何事もなかったかのように振る舞う
かも知れないとしている。 (了)
[共同 5月24日] ( 1999-05-24-09:10 )