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◎ロシア、新型核弾頭を開発か 限定的攻撃を想定と報道
【モスクワ6日共同】6日付のロシア紙セボードニャは、先週エ
リツィン大統領が署名した非戦略的核戦力の拡充に関する大統領令
について、「限定的核攻撃」を可能にするため、爆発力が極めて小
さく、照準が精密な新世代核弾頭の開発計画が採用された可能性が
あると伝えた。
同紙によると、計画は原子力省が以前から提唱。北大西洋条約機
構(NATO)の東方拡大に対抗するため、最大1万個の新型戦術
核弾頭の配備が想定されている。同弾頭の爆発力は、TNT火薬で
数十トンから100トン、広島型原爆の1000分の1程度に相当
する。
一方、戦略核兵器についても、現在の爆発力の数千分の1程度に
当たる同数百トン級の新型弾頭を開発する計画。
こうした新型核兵器は、米国の巡航ミサイルと同様に、個別の目
標をピンポイント攻撃できるのが特徴。全面的核戦争につながらな
い限定的核攻撃の脅威を、より現実的にすることで、ロシアの「政
治的武器」になるという。 (了)
[共同 5月 6日] ( 1999-05-06-21:32 )