Tweet |
回答先: 5月末にコソボ進攻計画=NATO地上軍が、と英紙 投稿者 倉田佳典 日時 1999 年 4 月 18 日 12:39:21:
◎地上軍投入の可能性検討 NATO首脳会議で協議も
【ブリュッセル19日共同】北大西洋条約機構(NATO)軍の
ユーゴスラビア空爆が長期化する中で、空爆だけではミロシェビッ
チ・ユーゴ政権の「民族浄化」を阻止できないとの見方が広がり、
NATO加盟国は、コソボ自治州への地上軍投入の可能性を検討し
始めた。
しかしドイツ、イタリアなどは慎重な姿勢を崩しておらず、全加
盟国の合意で戦略を決めるNATOが最終結論を出すには時間がか
かるとみられる。23日からワシントンで開かれる創立50周年を
記念するNATO首脳会議でこの問題が討議される可能性も出てき
た。
ブレア英首相は18日、米テレビとの会見で「難民を安全にコソ
ボに帰すためには、(地上軍投入が)必要となるだろう。しかしユ
ーゴ側の組織的抵抗に直面しながらの地上軍侵攻が困難なことは、
数週間前と変わっていない」と述べ、将来、地上軍投入もあり得る
ことを示唆した。
オルブライト米国務長官も同日、今すぐ地上軍を派遣する計画は
ないとしながらも「そうした判断は短期間に変わることもあり得る」
と言明。ソラナNATO事務総長も「現時点では」地上軍を派遣す
る計画はないと述べ、将来の可能性に含みを残した。
しかし、ドイツのシュレーダー首相は同日、CNNテレビとの会
見で「地上軍派遣の議論は理論上あり得るが、NATOが全会一致
で決めた空爆戦略を変更する理由はない」と述べ、慎重な姿勢を見
せた。空爆に対して批判的空気が強いイタリアも地上軍派遣には消
極的とみられる。
NATOは空爆によりミロシェビッチ政権の軍や治安部隊に大き
な打撃を与えたとしているが、コソボのアルバニア系住民虐殺を食
い止めることはできず、これまでに約3200人(NATO発表)
が殺された。ユーゴがアナン国連事務総長の調停を拒否したことで、
交渉による政治解決も当面期待できず、米議会などでは地上軍投入
を求める声が強まっている。 (了)
[共同 4月19日] ( 1999-04-19-08:04 )