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この8月中にも厚生省の正面玄関脇の植え込みに建立されることになる「誓いの碑」には、こういう碑文が刻まれるという、
「命の尊さを心に刻みサリドマイド、スモン、HIV感染のような医薬品による悲惨な被害を再び発生させることのないよう医薬品の安全性・有効性の確立に最善の努力を重ねていくことをここに銘記する」
「千数百名もの感染者を出した『薬害エイズ』事件 このような事件の発生を反省しこの碑を建立」(厚生省)するというのだが、薬害エイズ訴訟の原告側が「薬害根絶」の文言を碑文に盛り込むよう要求したのに対して、厚生省は「医薬品による健康被害は、その性質から避け切れない面もあり、『根絶』できるとは言い切れない」と頑なに拒否。そこで思い出すのが、先ほど放映されたNHKスペシャル『薬害エイズ16年目の真実−川田龍平、郡司元課長に聞く』の番組のなかで、元厚生省生物製剤課長の郡司篤晃氏が口にした次の一言である、
「また起こりますよ」
ノストラダムスでなくとも、「また起こ」るとは予言できそうなものだ。エイズはその“幕開け”として、今後「悲惨な被害を再び発生させる」出来事が引き起こされるにちがいない。
そこで指摘しておかなくてはならないのは「ヒトゲノム計画」である。人間のDNAにあるすべての遺伝情報を解読するために、目下各国の政府や企業がしのぎを削っているところだが、しかし「ゲノム・ビジネス」の一方で、「遺伝子兵器」開発が極秘に進められていることは知っておかなくてはならない。
日経新聞が報じた記事(1999年1月23日付)によれば、イギリス医師会(BMA)は「遺伝子工学の発達により特定の民族だけを殺傷する『遺伝子兵器』の開発が理論的に5年から10年後には可能になる」と発表。 まさしくエイズが「遺伝子工学の副産物」であったわけだが、アメリカ政府が中心になって解析している「ヒトゲノム計画」は、2003年にはDNA遺伝情報全解読が完了する見通しである。イギリス医師会では「こうした研究がさらに進めば、ある民族や個人を含む一族に固有の遺伝子を特定することが可能になる」「これを利用すれば、例えば特定の遺伝子に反応するウイルスなどを開発すれば兵器として転用できる」 と指摘している。
「遺伝子組み換え技術」が食糧問題を解決する? やがて登場する「遺伝子兵器=悪魔のウイルス」が人口問題を解決するために貢献しよう。