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日の丸
「新版」平成皇室事典 ISBN4-07-225242-5
平成十一年二月二十日 第一刷発行
編者/主婦の友社 発行者/石川康彦 発行所/株式会社 主婦の友社
P458【日の丸】
日の丸は太陽神信仰の象徴とされ、古来日本人に好ま
れた。大宝元年(七〇一)、文武天皇の朝賀の儀に日像
旛が使われた。源平時代には武士の間で扇などにあしら
うのが流行し、南北朝時代になると、日と月を金銀であ
らわした錦旗が盛んに用いられた。戦国時代にも日の丸
の人気は衰えず、旗さしもの、?に白地だけではなく、
紺地に金や朱の日の丸が複数描かれることも多かった。
徳川幕府の船印の一つに単独のものや複数の旗を使い、
のちには幕府御用船の船印とした。幕末期、外国船の来
航が頻繁になると、幕府は日本の船の船印と定めている
(安政元年・一八五四)。明治三年(一八七〇) 一月二七
日、政府は太政官布告により、日本船は国旗として日章
旗を掲揚するように定めた。同年五月に陸軍、一〇月に
は海軍が国旗としての日の丸使用を決めた。第二次大戦
後、占領軍によつて一時日の丸掲揚は禁止されたが、昭
和二四年解除された。また昭和六〇年(一九八五)九月
には、日の丸掲揚、君が代斉唱を文部省が通達、翌年四
月には、高枚でも日の丸、君が代が義務化された。