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◎92年からCIA要員が潜入 元イラク査察官が暴露本
【ニューヨーク23日共同】イラクの生物・化学兵器開発などを
検証する国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)の米国
人査察官だったスコット・リッター氏が、4月に出版される著書で、
1992年からUNSCOMに米中央情報局(CIA)要員が潜入
していたと暴露していることが23日、明らかになった。同日付の
米紙ニューヨーク・タイムズが著書の抜粋を入手し報じた。
同紙によると、リッター氏は著書「エンドゲーム(終局)」の中
で、CIAは湾岸戦争終結1年後の92年春から国連の対イラク査
察に積極的に関与し、特に96年6月にはイラクの共和国防衛隊が
警護する施設への査察に「準軍事要員」9人を潜り込ませたと暴露
した。
同時期に起きたイラク反政府勢力による反乱事件の背後でもCI
Aが糸を引いていたのではないかと指摘している。
リッター氏は米海兵隊の情報将校出身。国連査察を逃れようとす
るイラク側の「隠ぺい工作」を暴く役割を担当。イラク側からは
「米国のスパイ」との非難を浴び、イラクによる国連査察拒否の一
因となったが、米政府首脳部の対イラク政策を批判して昨年夏に査
察官を辞任した。 (了)
[共同 2月23日] ( 1999-02-23-18:51 )