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◎ウラルで深刻な放射能汚染 ソ連時代の核爆発で
【モスクワ5日共同】タス通信によると、旧ソ連時代、ウラル山
脈地域の河川の流れを変えるため、極秘に実施していた地下核爆発
により、周辺の土壌に高濃度のプルトニウムなどによる深刻な放射
能汚染が広がっていることが、地元環境保護団体が5日発表した報
告書で明らかになった。
それによると、28年前、ソ連当局は、一帯の河川の流れを、干
ばつなどの被害が多い南部に流れるカマ川、ボルガ川に流入させる
ため、核爆発させた。
環境保護団体の当局者によると、これにより周辺1・5平方キロ
の土壌が汚染され、土壌サンプルからはプルトニウムのほか、スト
ロンチウム90も確認され、一部では毎時300マイクロレントゲ
ンの放射線量を検出した。
「世紀のプロジェクト」と名付けられたこの計画は、グラスノス
チ(公開性)を進めたゴルバチョフ政権時代も、当局側が、環境保
護団体などからの厳しい批判が噴出するのを恐れて、極秘のままに
していたという。 (了)
[共同 2月 5日] ( 1999-02-05-21:57 )