【ロンドン9日=渡辺覚】
英バッキンガム宮殿は9日、エリザベス女王の妹のマーガレット王女が同日午前6時半(日本時間午後3時半)、ロンドン市内の病院で死去したと発表した。71歳だった。死因は明らかにされていないが、王女は近年は脳卒中で入退院を繰り返していた。
1930年8月、英北部スコットランドで、後の英国王ジョージ6世とエリザベス現皇太后の二女として生まれた。第二次世界大戦の英雄で英空軍のパイロット、ピーター・タウンゼンド大佐と恋に落ちたが、大佐に離婚歴があったことから結婚を断念。60年には、写真家アントニー・アームストロングジョーンズ氏(スノードン伯)と結婚し、1男1女をもうけたが78年に離婚した。69年と78年の2度来日し、昭和天皇を訪問するなどした。
王女の「自由な生き方」は、英国内でも大きな議論を呼んだが、チャリティー活動に率先的に参加するなど「開かれた王室」を体現した。
ダイアナ元皇太子妃が、王室の中で最も慕った人物とも評されていた。