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Re: 共産主義も資本主義も同じ「近代」の産物です

投稿者 あっしら 日時 2002 年 2 月 02 日 20:41:36:

(回答先: Re: 資本主義も社会主義も最早存在しない? 投稿者 桑崎 日時 2002 年 2 月 02 日 05:55:16)

共産主義と資本主義は、『近代主義』という共通基盤に立ち、「生産力=経済成長主義」、「科学主義」、「進歩史観」などほぼ同じ枠組みに収まるイデオロギーだと思っています。

共産主義や社会主義の勢力が国家運営を行えば「国家資本主義」的なものになり、資本主義勢力が専制的に国家運営を行えば「国家社会主義」的になるというもので、ともに資本制経済システムです。

スターリン主義や毛沢東主義は、それぞれが支配した国家の歴史性や文化(生活様式)性に基づく“国家共産主義”の個別的現れだと見ています。
そうなった経済的要素としては、国民経済に占める農業部門の大きさだと思います。
そして、このことは、「資本の原始的蓄積」を農業部門に頼らなければならないことを意味します。そのため、ソ連でも、中国でも、とてつもない数の農民が餓死するような悲劇的な状況が生み出されました。(これは、ソ連や中国よりも農業生産力が高かったとはいえ、同じような経済的条件で資本主義を出発させた明治維新後の日本にも言えることです)

スターリンが行った粛清は、トロツキーをはじめとした徹底した“国際派”排除過程だと見ています。これを行ったからこそ、スターリンが決定的な過ちを犯した態勢のなかでも、対独戦を「大祖国戦争」として戦い抜けたと考えています。(とんでもない数の犠牲者を出してしまいましたが)
毛沢東は、資本制論理を駆使して国民経済を運営し生産力を上げようとした勢力=走資派に対抗して“文化大革命”=永続革命を展開したと考えています。表立った“国際派”は、長征の過程で排除していましたからね。毛沢東のことは、“革命ロマン派”だと思っています。


>社会主義政権が誕生した地域は、産業革命に乗り遅れたいわば後進国であり、
>封建的なコミューン意識を引きずった農業国であったため、コミュニズムの理念と
>近代民族国家の理念(ナショナリズム)とが結びついて、実際には、ナショナリズム
>を克服するはずのマルクス主義理念に逆らい、政治的な封建制をひきずったまま、
>ナショナリズムによる統制下で産業開発を押し進める国家社会主義体制ないし国家
>資本主義体制になりました。

後進国革命だからというのではなく、先進国革命であっても、革命の熱情が冷めれば、一国(民族国家的)の共産党独裁の統治形態に移行しただろうと考えています。それが、抑圧的なものか、放逸的なものかは別ですけどね。

ナショナリズムはたんなる近代的イデオロギーなので克服できると思いますが、それは、マルクス主義理念のようなインターナショナリズムによるのではなく、地域共同体意識の回復によるものだと思っています。

「インターナショナリズム」は、統治形態や生活様式としては実現されないものだと考えています。その意味で、マルクス主義は幻想のイデオロギーです。
(共産主義組織でさえ、各国バラバラで、国際統合組織はありません)


ソ連の崩壊は、意図的なものは別として、戦時共産主義からの離脱をめざしたものだと受け止められたことで、国民から支持を得たと考えています。(アフガン戦争もありましたしね)
もう一つの大きな要因はロシア(スラブ)主義です。ロシアは資源大国であり、ソ連帝国を維持するために、資源を国際価格より安価に衛星国に売っていました。そして、それに対応して、それほど品質の良くない物資を衛星国から買っていました。

ソ連が、第二次世界大戦後に、東欧を支配圏とせず、中央アジア諸国も切り捨てて、「ロシア+ウクライナ+ベラルーシ」の体制で日本と同じように“資本主義”の道を歩み始めていたら、強力な経済大国になっていただろうと思っています。

エリツィン政権は、ロシアに英米的な経済政策を導入し経済をズタズタにしましたが、プーチン政権は、それをロシア的なものに是正しながら回復させていくでしょう。







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