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ニューヨークで31日から始まる世界経済フォーラム(ダボス会議)年次総会は例年、スイスのダボスを会場としてきた。テロと戦う姿勢を示すため、今年だけあえてニューヨークで開く。しかし会議そのものがテロの標的にされる懸念があり、先進国の都合に合わせたグローバル化を批判する非政府組織(NGO)や米国の軍事行動に反発するグループも世界中から集まっている。現地は昨年9月の同時多発テロ以来の緊迫した雰囲気に包まれている。【ニューヨーク上村幸治】
会議には世界の政財官界要人など約3000人が集まり、テロ後の国際社会について話し合う。2月4日までの会期中、警官が大量動員され、会場周辺の交通も遮断される。テロリストがデモ隊に紛れ込む可能性もあるため、警察は小さな違法行為も容赦なく摘発するばかりか「会場周辺でマスクなどをつけた不審者を見たらその場で逮捕する」と警告している。
会議事務局の会見ではニューヨーク・タイムズの記者が「テロの後始末のために、市は大きな負担を強いられている。会議の警備にどれだけ税金が使われるか知っているのか」と問い詰める一幕もあった。
事務局は「会議開催によって1200万ドル(約16億円)から1800万ドル(約24億円)の経済効果がある」と答えたが、警備費用については「市警がすることだから」と回答を避けた。
主催側は、アナン国連事務総長やアフリカの代表も招いており、決してグローバル化推進だけの会議ではないと強調している。しかし、国連の参加は反対派を説得する材料になりそうにない。資金不足に悩む国連は昨年から「グローバル・コンパクト」というプロジェクトを始め、多国籍企業の協力で環境対策や途上国支援を始めている。反グローバル化勢力は「多国籍企業が製品の宣伝に国連を利用したり、国連の仕事に介入する懸念がある」と批判している。
それでも会議は、イスラム教関係者など宗教指導者を多数招いている。国連が実現できなかった「さまざまな分野の有力者が自由に話し合う場」を作り出すことができそうだ。各国の今後の政策や外交、経済活動に影響を与える可能性もある。