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NGO代表アフガン復興会議に参加できず 外務省に批判
21日に開幕するアフガニスタン復興支援国際会議の前段として20日開かれた「ア
フガニスタン復興支援に関するNGO(非政府組織)会議」(日本政府など主催)に、
二つの有力NGOの代表が、直前になって出席を拒否された。外務省は「適切なNGO
を選んだ」と説明するが、2団体の責任者の大西健丞(けん・すけ)さんは「朝日新聞
に載った私の政府批判に、代議士が怒っているという理由で断られた」と抗議した。内
外のNGOは「日本政府はNGOの役割を理解していない」と批判している。
出席拒否されたのは、ジャパン・プラットフォーム(JPF)とピースウィンズ・ジ
ャパン(PWJ)の4人。2団体はアフガン復興支援の中心的役割を担ってきた団体。
JPFにはNGO16団体のほか、学者や外務省、経済団体の代表らが入っており、去
年12月のアフガニスタン復興NGO東京会議を主催した。PWJも加盟団体。大西さ
んはJPF代表とPWJの統括責任者。
大西さんらによると、大西さんらは外務省との事前打ち合わせなどで、日本のNGO
のまとめ役として出席することになっていた。17日には登録用紙も送られてきた。
ところが19日、外務省幹部が電話してきて、今月18日付(一部地域は17日付)
の朝日新聞・ひと欄で大西さんが「お上の言うことはあまり信用しない」と語っている
ことなどに自民党の鈴木宗男代議士が怒っていると指摘し、「彼に謝りの電話を入れて
ほしい」と言ったという。大西さんは電話せず、19日夜、会場の都内のホテルへ行っ
て登録証を受け取ろうとすると、受付で外務省職員から保留されたという。
翌日未明、外務省の宮原信孝・中東2課長が2回電話してきて、「政府に非協調的な
NGOは出席いただくわけにはいかない。JPFには学者などNGO以外のメンバーが
入っており、参加は断ることにした」と伝えてきたという。
宮原課長は朝日新聞の取材に「NGOとは互いの信頼関係の上でやっていこうという
のに、新聞報道などで信頼が崩れてきた。省として会議をやっていく上でふさわしいN
GOを選んだ。だれが何を言ったかはコメントできない」と話した。
鈴木代議士は「大西さんを出すな、などとは言っていない。どんな団体を呼んでいる
か外務省から聞いた。アフガンはまだ危険で、NGOとはよく連携してくれと言っただ
けだ。外務省の判断したことに何で私の名前を出すのか」と話した。
大西さんは20日、記者会見を開き、「大阪人気質として一般的なことを述べただ
け。外務省とは非常にいい関係を続けてきたのに、突然態度を変えたのは外部の圧力と
しか考えられない。言論の自由の侵害だ。今後のアフガン救援活動にも影響が出る」と
話した。
NGO会議は21日からの本会議にNGOの意見を反映させるのが目的。出席したN
GOは本会議の一部も傍聴できる。
NGO会議に参加した内外のNGOの代表らは20日夕、会場のホテルで記者会見
し、外務省による2団体代表の排除を厳しく批判した。
米国の貧困対策NGO、マーシー・コープスのエルスワース・カルバー副議長は「世
界のNGOと政府が連携してアフガンの復興に取り組もうというせっかくの機会に、N
GOの役割を理解しない今回の措置は残念で驚きだ」と話した。
保健プログラム推進の国際NGO、マネジメント・サイエンス・フォー・ヘルスの藤
崎智子・日本代表は「2団体のアフガンでの活動の大きさを考えると、単にアフガン問
題だけで終わらない、国際社会への日本政府からの後ろ向きで否定的なメッセージにな
るだろう」と警告。日本予防外交センターのキャメロン・ノーブル氏も「実力と実績の
ある日本のNGOが出られないのは本当におかしなことだ」と不満を表明した。
(07:04)
http://www.asahi.com/national/update/0121/005.html