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【ラストトランペット ニューズレター 二〇〇〇年九月号】
―― デビッド・J・メイヤー
かつて、こうした事態は全く起つた事もない! J・K・ローリング著の「ハリー・ポッター」
シリーズが我が国に氾濫し、何百万という若者に魔術師(Witches)となる方法を研究さ
せているのだ。本誌のこれまでの号において、私は、かつて魔術師だつた人間として(注 メイヤー氏は悪魔主義からキリスト教に改宗し、悪魔主義を告発するようになった)、ハリー・ポッターの本は魔術のための訓練マニュアルであり、邪悪な霊(spirit)が、それら
の書物の一册一册に乗り移つていて、そうした悪霊はそれらの本に付隨して、書物を購
入した人々の家々にまで入り込む故に、極めて危険だと証言出来ると説明してきた。これ
らの魔術の訓練マニュアルはベストセラーのリスト上にとどまり続けており、何百万册も販
売されている。多くの公立学校が、カリキュラムの一部としてそうした書物を使用する事を
計画しており、魔術師逹の組織には、魔術師になるにはどうすれば良いのかを知りたが
つている子供逹からの電話が、ひきもきらない。私はまた、いわゆる「キリスト教徒の」心
理学者、ジェームズ・ドブソン博士が、評価の高い「キリスト教徒の」作家、チャック・コー
ルソンと同じく、ハリー・ポッターの本を推薦している事に言及した。先週、私は一人の全
く困惑し切つた人物からの至急便を受け取つた。彼は私に八月十三日の日曜日に、彼
の教会の牧師が、教区の若者逹にキリスト教の原則を学ぶのに、ハリー・ポッターの本を
いかに利用するかを教えようと計画していると伝えてきた。牧師逹が日和見的態度を取
る程度の水準の洞察力しか備えていないとは、何と悲しい状況なのであらうか。これらの
書物はアメリカ国民の上にかけられた呪いであり、「ハリー・ポッターと炎の杯」と名付けられ
た最近著は、さらに二百万册以上の増刷が決定されている。最初の三八〇万部は即座
に売れてしまつたのだ。
多くの人々がジョアンヌ・キャサリーン・ローリングは魔術師なのかどうか私に問い合わ
せて来ている。彼女の小説は驚くべきものである。というのは、彼女は、一文無しの取る
に足らぬ人物だつたのだが、今や英国で三番目に金持ちの女性だからである。そ
して彼女は子供逹を読書に導いた功績によつて、エクスター大学から名誉博士号を授与
されたのである。最近、「オニオン」という名の新聞がハリー・ポッター・ブームについて
の記事を掲載した。その記事には、ロンドン・タイムズ紙が行つたいンタビューに答える著
者ローリングの発言が引用されていた。この発言は、むかつくほどに不潔なものなので、
私はそれらを全て活字にする事は出来ない。以下に、その記事からローリングの
発言を引用する。「私は、子供向けの本に対して、それらが子供逹を悪魔へと誘惑してい
るとの理由で異議を唱へるのは全く馬鹿気た事だと考えます。人々は、そうした理由の故
に、それらの本を称讚すべきです! こうした書物は、女々しく、馬鹿な「神の御子」とは、
炎の雨が降り注ぐ時には恥しめを受ける、全く人を欺くために作られた人物であり、彼は
暗闇の君主の……を……する事になるであらう事、また、その間私逹、暗闇の君主の忠
実なしもべ逹は勝利のうちに笑い、踊るのだという事を子供逹に理解させるのに役立つ
のです。
同じ記事中には、ハリー・ポッターの本は自分逹にとつてどんな意味を持つているかを
話す、数人の子供逹の証言が載つている。アシュレー・ダニエルという名の九歳の子は
次のように語つた。
『僕は、以前は日曜学校で教えられた事を信じていました。』
地獄に住む、3つの頭を持つ猟犬、セレベスを呼び覚ます、古い呪文を唱へつつ、アシュレーは話した。
『でも、ハリー・ポッターの本は魔術が本当にあるもので、今すぐ自分で習得し、使う事が出来るし、聖書なんか退屈な嘘つぱちでしかない事を僕に教えてくれました。』
クレイグ・ノーウヱルという名の、もう一人の十歳の子はハリー・ポッターの本
のせいで「ブラックサークル 新悪魔教団」への改宗者であり、次のように語つた。「ハリ
ー・ポッターの本は、人々を操つたり、敵に復讐するために、魔術のあらゆる事と、それをどうすれば使いこなせるかを教えてくれる、すごい本なんだ。
僕は、理科の担任のいやな教師が僕にDの成績をつけたから、そいつに苦しみを味わ
せてやるために『十字架の呪い』(Cruciatus Curse)を習いたいんだ」。
ジェシカ・レーマンという名の、もう一人の六歳の子は次のように話した。
「ハーミオーネが私は好きよ。彼女は賢くて、子猫を飼つているんだもの。イエスは弱虫で、お馬鹿さんだから死んじゃったの。」
ブラッドレイ・ウインターズという名の子は七月八日の午前零時きつかりに「炎の杯」を自分の小遣いで買い、「イエスを抹殺するためのハリー・ポッター友の会」というクラブを近所の子供逹と作つた。会員になるためには六ドル六六セントが必
要で、入会の際には神の御名を冐涜しなければならず、また、その額に鉄剣で稻妻を彫
りつけてもらはねばならない。ハリー・ポッターの本の出版以前には悪魔主義の教
団は、新たな会員を補充する上で苦労していたという事を、ここでは指摘しておかねば
ならない。最近、マサチューセッツ州サーレムにある「悪魔の第一教会」の高位司祭、イ
ーガンは次のように述べた。「ハリー・ポッターは我々の信仰にとつては文字通り、神の
贈り物である。我々と同じような組織は最近、新たな仲間逹で順調に成長しており、取り
扱いきれぬほど多数の入会希望者を抱えている。そして、もちろん、ほとんど全員が処
女、童貞で、これは、うれしい余得だ。」
こうした事を記すのは、たとえようもなく悲しい! いにしえの預言者逹は、こうした事態
に対して戦うべく立ち上つたのだから、私逹はキリスト教徒として悲しみ、声をあげねば
ならない。私は個人的にはこうした戦いを相当の期間、継続しており、さらに戦う努力を
強めて行くであろう。最近私はハリー・ポッターの本を解説し、弾劾するパンフレットを作
つた。これまでに数千部を印刷、配布している。御申込みがあれば送る事も出来る。私は
ハリー・ポッターをテーマとしたテープも作成しつつあるが、このニュースレターが送られ
る頃までには完成している筈である。最近私は「カーナボン faillaich of the Insularドルイ
ド教団主教」からの脅迫状を受取つた。この僧は、私がこのパンフレットを作り、ニュース
レターにおいて、これらの本を非難した事で私に対して多いに腹を立てているというわけ
だ。我々の努力に対する何という、つけ足しであろうか! 我々の活動が効果を生じつつ
あり、闇の王国はそれを感じているのだ。子供逹のための戦いに我々がさらに突き進ま
んとするにあたり、どうか我々と共に祈り続けてほしい。私は事態が一段と白熱してくるで
あらうと確信している!
ハリー・ポッターに関しては、前述の事だけでは、まだ充分ではないとでも言うかのよう
に、巨大映画製作会社ワーナー・ブラザーズはハリー・ポッターの映画を作ろうと計画し
ている。これは、もちろん様々な店にハリー・ポッターの魔術のための器具があふれかえ
る事となり、それ故、子供逹はさらに墮落させられるという事を意味する。私逹はたつた
今、英国の九〇〇年前に建てられたグロウセスター大聖堂がそのすばらしいゴチック式
の尖塔と丸天井作りの廻廊の故に映画の舞台として選ばれ、教会側は大喜びのワーナ
ー・ブラザーズと契約を結んだのも知つたところである。このような冒涜に対して怒り
の声はどこにあるのだろうか。悪行を積む者逹に対して誰が立ち上るのだろうか。