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警察庁がハイテク犯罪、国際テロリスト捜査など一部の罪種に限り、県境を越えて捜査が可能な国直属の捜査隊の設置を検討していることが二日、明らかになった。現行の都道府県警察制度を変えることなく、同庁内に国レベルの捜査執行隊を設置するもの。犯罪のグローバル化や専門化に対応するのが目的で、形態的には、米国の連邦捜査局(FBI)の日本版となる。同庁は平成十四度中に警察法を一部改正する法案の提出を目指し、詰めの作業を急ぐ。
日本の警察組織は、国家公安委員会の管理のもとに警察庁が設置され、それぞれ独立した都道府県公安委員会のもとには、各自治体警察が置かれている。
警察庁内には長官官房と刑事、生活安全など五つの局と二つの部が設置されているが、管轄権がなく捜査の実動部隊はいない。実際の事件捜査は警視庁や大阪府警など自治体警察が行い、都道府県単位の管轄権が与えられている。
だが、近年の犯罪は凶悪化、グローバル化が進み、県境ばかりか国境を越える犯罪が多発。全刑法犯認知件数は二百五十万件を超え、最悪記録を更新し続けている。
国境のないハイテク犯罪の捜査は専門的な知識が要求されるほか、外国人犯罪組織も多国籍化が進んでいる。覚醒(かくせい)剤など薬物密輸事案も、外国人組織が荷受人になるケースが多く、追跡捜査は困難を極めている。
警察庁は、こうした組織犯罪に対抗するには取り締まり側の強化が必要と判断。現行部局組織の再編成を検討するなかで国家規模の捜査実動部隊の設置が浮上した。
国家捜査隊の活動は現在の自治体警察の枠組みを崩さずに、捜査対象罪種をハイテク犯罪や国際テロリスト捜査、要人警護・警衛、外国人組織犯罪など一部の犯罪に限定することにしている。
形態的には米国のFBI方式となるが、自治体警察中心の日本警察制度のなかで、各県警との整合性をどう図るかなどが、今後の課題。同庁幹部は「夏ごろまでには具体案を作成したい」としている。