投稿者 あっしら 日時 2001 年 12 月 08 日 17:30:26:
今日午前中のテレビ朝日「ANNニュース」で、ブッシュ大統領のノフォーク海軍基地での“パールハーバー60周年”祈念演説を報じていた。放送で抜粋された内容は、
『テロリズムはファシズムの後継者である。テロリストは残虐で世界制覇を目指している』
テロリストはブッシュ政権と置き換えればぴったりなのだが、じゃあ、ファシズムは何にと考えて、はたと困った。狂気主義と呼んでも、あまりにも広い対象というか言いようがないから無理にという曖昧な概念になってしまう。
そう、ブッシュ政権の常軌を逸した虐殺軍事行動には、まったく思想的基盤がないのである。
あれだけ強大な軍事力を保持し、あれだけの虐殺作戦を展開している主体に、思想性の欠片もない。ヒトラーにしろ、ムッソリーニにしろ、それぞれナチズムやファシズムというそれなりの思想があった。その思想内容を訴えることで、国民の支持を拡大し、政権を奪取し、戦争も遂行していった。
対英米蘭戦に突入した日本だって、“大東亜共栄圏”という思想があった。
一方、ブッシュ政権は、ただ、“対テロリズム”、“自由の擁護”、“人道”、“民主主義”といった空虚でそして実態に照らした場合に偽善である言葉を叫んでいるだけである。
9・11空爆テロがアルカイダの仕業だとしても、あれほどむき出しでストレートな軍事主義やアフガニスタン人などの尊厳をまったく顧慮しない虐殺行動を説明する根拠とはならない。
ただただ、“強欲”のみを思想基盤とした“軍事手段”による“権益拡張目的”の行動としか見えない。テロリズムやファシズムにも及ばない思想性ゼロといったものである。たぶん、畜生にも及ばない行動規範だろう。畜生は、基本的に必要のない殺生をしない。
そして、世界の文明諸国家が、それを支持し、軍事的な同盟まで築いている。
欧米近代的価値観に信をおく近代人類は、間違いなく、急速に“退化”してきたに違いない。
今は、たぶん、近代の「終わりの始まり」なんだろう。