投稿者 ごろた石 日時 2001 年 12 月 06 日 23:00:52:
News23 多事争論 筑紫哲也
12月4日(火)多事争論 in Pakistan
誰かさんの台詞ではありませんけど、私はここに来て感動しています。私の後ろに流れているこの川があのインダス川です。人類の最も古い文明の一つが栄えたのはこの下流です。しかし、その面影は今は残っていません。
そして、ここで流れ込んできているこの川がカブール川。その向こう側にあのアフガニスタンという国があります。そこでも多くの文明が栄えて、ある時には世界の中心はここだという風に人々は信じました。そして実はほんの30年前まで世界中のジャーナリストや旅行者や写真家がこの国にやってきたのはここには世界で最も自分を律している人たち、そして他者に対して寛容な人たちが住んでいるということでした。
しかし、地理的にアジアの心臓、アジアの十字路といわれる国であったために大国の干渉が続いて今日の悲惨が起きております。タリバンが去った後にもさらに違う国が出来るという見通しもあまりありません。そのことが歴史として教えているのは何かといえば、かつては楽園だった所が一歩間違えると地獄に堕ちてしまう。それは人ごとではないと歴史の地に立って改めて私は思います。