投稿者 付箋 日時 2001 年 11 月 26 日 04:09:03:
対テロ戦争第2幕はソマリア、スーダン、イエメンか
2001.11.26
(CNN) アフガニスタンのタリバン政権が追い詰められるにつれ、対テロ戦争の次の標的をめぐる議論が出始めた。25日付の英紙サンデー・タイムズ紙は、ブッシュ米大統領とブレア英首相が、反テロの国際世論が盛り上がっている現状を利用して戦線を拡大することで合意したと伝えた。同紙はソマリア、スーダン、イエメンの3カ国のテロ組織に対する攻撃準備が進んでおり、来年1月下旬にも攻撃が開始される可能性があるとした。
英国の情報機関MI6や米中央情報局(CIA)の諜報員がすでに3カ国に入り、ウサマ・ビンラディン氏の組織アルカイダとのつながりのある施設などを確認している。
ソマリアにはイスラム統一体(AIAI)というイスラム原理主義組織がある。今月14日前後に死亡したアルカイダのナンバー3、モハメド・アテフ氏を通じて、アルカイダとのつながりが出来た。1993年には平和執行部隊として駐留していた米空挺部隊のヘリを撃墜したことがある。
ソマリアは昨年8月、暫定大統領が就任したが、事実上の無政府状態が続いている。北東部氏族が自治を宣言する「プントランド」などで、AIAIの勢力が伸びているとされる。
スーダンは、96年までビンラディン氏が拠点を置いていた。89年に政権をにぎったバジル氏(93年から大統領)は、イスラム原理主義路線を敷き、聖職者のトラビ師を議会議長などの要職につけた。ビンラディン氏は、トラビ師の権力が絶頂の時代に、同師の側近としてスーダンで活動した。しかし、のちにバジル大統領はトラビ師とたもとを分かった。ビンラディン氏がアフガンに移動したのもこのためで、トラビ師は現在、自宅拘禁下に置かれている。しかし、ビンラディン氏系列の会社や組織は今も残存しているとされる。
イエメンでは昨年10月、アデン港に停泊中の米駆逐艦コールの爆破事件が起きた。同国は、南北イエメンが90年に統一して出来たが、現体制はサレハ大統領以下、旧北イエメンの主導。もともと社会主義路線をとっていた南イエメンには、原理主義勢力も強く、アデンにはテロ養成キャンプの存在も指摘されている。