投稿者 MASA 日時 2001 年 11 月 23 日 23:09:48:
文芸春秋10月緊急増刊号「これは戦争だ」日米総力編集 を読み終えたので
抜粋して報告する。
1番バーターは柳田邦男、2番左バッター佐野眞一、3番バッターが元内閣安
全保障室室長の佐々淳行氏である。以下本命3番バッターから抜粋。(38ページ)
(なお4番バッターは中曽根康弘。)
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これは憲法前文に基づく支援だ
アメリカという国は、国家の統一性を維持するために常に外側に敵を求めてきた。
ヒトラー、スターリン、手沢東、カストロ、全日成、ナセル、ホメイ二、カダフィ、そして
サダム・フセインと、いつの時代もアメリカは「大悪魔」と罵る対象を世界に見つけ、
これを攻撃してきた。そして今度はタリバンである。かつてアメリカは、携行式地対
空誘導弾スティンガーを大量にタリバンに供給し、さんざんソ運の武装へりを撃ち
落とさせたものだが、そんなことはお構いなしだ。私の得た情報では、ビンラディン
に対してもCIAは最近ま で接触できていたという。諜報活動の一環だろうが、エー
ジェエントは一緒にコーヒーを飲むような仲だったとも言われて いる。だからこそ、
アメリカは彼の所在確認に自信を持っているというのだ。
しかし、そうした相手が、ひとたびこのような事件を起こすと「大悪魔」として徹底的
な殲滅の対象となる。それがアメリカの流儀なのだ。ということは、この国と付き合う
以上、よくよく注意を払い、決してその憤激の対象とならないように、十二分に用意
された行動をとる必要が他の諸国にはある。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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佐々淳行氏は日米情報機関の連帯再構築・強化(レーガン・ブッシュ共和党政権
時代の連帯関係への復帰)を目的にニューヨークを訪れていた。再び日米情報機
関に太いパイプを造ることが何よりも日本の安全保障に資するという信念の基に。
そして、「これからの日本の対応こそが、21世紀の日米同盟の行方を決定づける
重大なものになるに違いない と私は考えているのだ。」 と結び、アメリカを全面的
に支持して日本が自衛隊派遣を含めた全面的な協力をする必要を訴えている。
これは憲法云々という問題を越えているのだ。これは憲法前文の前文、いや憲法の
前提(書かれてはいないが)に基づく支援だ。
暴君で野蛮人しかし世界最強のアメリカに逆らって滅びるか、それとも身をわきま
えて媚びへつらい生き長らえるか(悪魔に身も心も売り渡して束の間の幸せ・繁栄を
誇るか)の選択で、アメリカと日本を十分に知る佐々淳行氏(日本政府中枢の代表、
いや日本国民代表を自認か)は後者を選ぶことを潔しとしているのである。敗戦のト
ラウマから日本が解放されるのは未だずっと先のことだろうか。
PS
この投稿は「世界の諸国家とUNはなぜブッシュ政権のイラク攻撃公言を非難しない
のか」のレスとして書いたのですが、離れましたので。