投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 11 月 16 日 21:22:24:
11/16 10:01 「死海文書」の出版完了 大発見から54年後 外信35
【ニューヨーク15日共同】考古学の世界的発見とされる「死海
文書」の一万五千点以上の古写本が発見から五十四年を経て全三十
八巻の書籍になった。十五日、編集責任者のエマヌエル・トブ・ヘ
ブライ大学教授がニューヨーク公共図書館で出版作業の完了を正式
発表した。
文書はパピルスや羊皮紙にヘブライ語やアラム語で書かれた「旧
約聖書」や注解、詩編など。一九四七年に現在はパレスチナ紛争の
中心になっている死海北西岸のクムランなどの洞穴から発見され、
五六年までに続々と見つかった。
紀元前二五○年から紀元七○年に書かれた文書とみられ、中でも
禁欲的なユダヤ教の一派エッセネ派の写本、クムラン文書はユダヤ
教と初期キリスト教の思想的関係の解明に大きく貢献した。
発見した十人の学者が「独占状態」を続け、外部への公開を渋っ
ていたため出版作業は進まず、一九九○年にトブ教授が責任者にな
るまでわずか十巻が出版されただけだった。
だが公開を求める学会世論と世界の学者の協力を得て出版はスピ
ードアップし、完成にこぎ着けた。同教授は記者会見で「長い間か
かってしまったが、完成を発表できるのはうれしい」と喜びを語っ
た。
出版社はオックスフォード大出版会でタイトルは「ユデア砂漠の
発見」。
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11/16 10:10 死海文書とは 外信54
死海文書 1947年以降、死海北西岸のクムラン洞穴周辺で発
見されたユダヤ教に関する文書。「イザヤ書」などが広く知られて
いる。旧約聖書の写本としては現存最古で、従来の聖書の文言、解
釈に変更を迫るなど大きな影響を及ぼしている。(共同)
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