投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 11 月 08 日 18:45:25:
11/08 12:57 暫定評価はレベル1 配管破断で原子炉停止 浜岡原 社会62
共同
静岡県浜岡町の中部電力浜岡原発1号機(沸騰水型、出力五十四
万キロワット)で七日、非常用炉心冷却系の高圧注入系(HPCI
)の起動試験中に蒸気配管の一部が破断、放射能を含んだ蒸気が漏
れた事故で、経済産業省原子力安全・保安院は八日、今回の事故を
国際評価尺度のうち「運転制限範囲からの逸脱」を示す「レベル1
」(暫定値)と発表した。
国内の原発事故はほとんどがレベル0で、レベル1の事故はまれ
。最近のレベル1の事故としては、一九九五年の旧動燃の高速増殖
炉原型炉もんじゅの冷却剤ナトリウム漏れ事故や、九九年に日本原
子力発電敦賀原発2号機で約五十一トンの冷却水が漏れた事故があ
る。
中部電力は、破断した配管から漏れた場合の推定放射能濃度の推
定値を一立方センチ当たり四○○ベクレルであることを明らかにし
た。これは、ラジウム温泉で知られる山梨県の増富鉱泉の三倍とい
う。
同電力が進めていた原子炉の手動停止作業が八日未明完了、原子
炉は完全停止した。
中部電力は余熱除去系に残った放射能をふき取る作業をした。終
了後、従業員が入って、配管破断の原因について本格的な究明を始
める。
一方、中部電力は同日午前、国、静岡県や周辺五町に事態を報告
した。
事故では、建屋内に微量の放射能を含んだ蒸気が漏れ、火災報知
機が作動したが、火災はなかった。外部への放射能漏れの恐れはな
く、従業員の被ばくも確認されていないという。
(了) 011108 1257
[2001-11-08-12:57]
11/08 12:44 「極めて重大な事故だ」 浜岡町に不安広がる 社会65
共同
「極めて重大な事故と受け止めざるを得ない」。静岡県浜岡町の
中部電力浜岡原発1号機の蒸気漏れ事故から一夜明けた八日朝、浜
岡町役場など地元関係者や住民の間では、不安と事態を重く受け止
める声が相次いだ。
浜岡町の主婦伊藤真砂子さん(57)は「外部に漏れているんじ
ゃないかと心配。住民は報道で初めて事故を知った。住民にもすぐ
知らせるべきで、東海村の事故が教訓になっていないのではないか
」と不安がる一方、住民への広報が徹底されなかったことに憤りを
見せた。
防災を担当する浜岡町生活安全課の岡村隆雄課長は「外部への放
射能漏れはないが、高圧注入系関連のレベル1の事故は深刻だ。二
度と起こらないよう十分な対策を取ってもらいたい」と強調した。
(了) 011108 1244
[2001-11-08-12:44]