投稿者 yomiuri 日時 2001 年 10 月 17 日 15:09:58:
回答先: AC-130U 投稿者 えきさいたー 日時 2001 年 10 月 17 日 10:50:34:
厳冬期到来をにらむ米軍事行動の第2段階
【ワシントン16日=林路郎】米軍はアフガニスタンの実効支配勢力タリバンとウ
サマ・ビンラーディン一派に対する対人攻撃という形で軍事行動の第2段階へ移行し
たが、その背景には、約1か月後の厳冬期到来をにらみテロ組織弱体化で目に見える
成果を上げたい米政権の思惑がある。ジェット戦闘機よりも低く、ヘリコプターより
も高く飛行する対地攻撃機AC130の投入は、米兵犠牲者がでることを可能な限り
避けつつ、テロ組織への攻撃精度を高めるのが狙いだ。
厳冬期のアフガニスタンは降雪が激しく、地上に歩兵を展開した捕獲・暗殺作戦の
実行は困難になる。これについてマイヤーズ統合参謀本部議長は15日の会見で、
「我々は全天候型の軍を持っている」と強調。天候に左右されない作戦への備えと、
厳冬期にも作戦を遂行する覚悟を示した。
しかし、15日にAC130が行った対地攻撃は、アフガン上空に日中、常時複数
が飛行していると見られる無人偵察機によりタリバン幹部や部隊が移動するところを
とらえて、可能となった。
AC130は通常、特殊作戦用ヘリコプター「MH53」や、対空砲に対する圧倒
的強度を誇る武装ヘリ「AH64」(アパッチ)などが低空の対地攻撃作戦を展開す
る際、上空からの対地攻撃でヘリ部隊の支援にあたる。地上展開の特殊部隊の支援に
も投入される。機体左側面に105ミリ榴弾(りゅうだん)砲、40ミリ砲、毎分2
500発を連射するガトリング式25ミリ機関砲を備え、赤外線やレーダーで複数の
標的を捕そくし、旋回しながら対地攻撃を行う。99年のユーゴスラビア空爆でも北
大西洋条約機構(NATO)軍が使用した。
高度的にはヘリとジェット戦闘機の中間に位置するため、AC130による空爆で
は地上の敵と距離がヘリの場合より大きく、米兵は比較的安全だ。
15日付の米紙ニューヨーク・タイムズは一方、中央情報局(CIA)によるアフ
ガン南部でのパシュトゥン人スパイの養成が思うように進んでおらず、地上での情報
収集が難航していると伝えた。
軍事専門家は当初、米軍の軍事行動の第2段階について、ヘリを投入し、特殊部隊
がビンラーディン警護隊を急襲するシナリオを予想した。こうした作戦の遂行には地
上の動きをリアルタイムで把握できる情報収集能力が欠かせない。地上での情報収集
能力が向上するまで、偵察機の情報を受けてのAC130機の攻撃が続く可能性が高
い。