狂牛病発見の4ヵ月前から農水省は汚染危機を知っていた![週刊DIAS](抜粋)

 ★阿修羅♪

[ フォローアップ ] [ ★阿修羅♪ ] [ ★阿修羅♪ Ψ空耳の丘Ψ14 ]

投稿者 付箋 日時 2001 年 10 月 04 日 22:42:20:

「週刊DIAS」2001・10・15

やっぱりこれは「行政被害」だ
狂牛病発見の4ヵ月前から農水省は汚染危機を知っていた!
農水省は、狂牛病の汚染危機を早い段階から察知していた----取材の過程で次々とその証拠が浮かび上がってきた。
郡司和夫(ジャーナリスト)

[抜粋]
--------------------------------------------------------------
 そこで千葉県畜産部に、このサーベイランス調査について聞いた。
「農水省から"起立困難な牛"の検体、具体的には頭部の検査をするようにとの協力要請が4月にありました。これは強制捜査ではありませんので、農家の協力がないとできません。そこで各農家に協力を要請し、6〜7月に起立困難な牛を解体して頭部を検査したのです。千葉県は7月までに全部の検査を終えられませんでしたが、その数が千葉県では27頭だったということです。そのうちの1頭が例の感染した乳牛だった。300頭というのは、協力した他の自治体の起立困難な牛の数が300だったということです」
 "農家の協力"という形の検査であったにもかかわらず、全国で300頭の起立困難な牛が検査されていた事実が、底知れぬ不気味さを感じさせる。
農水省はこの数字を真剣に受け止めていたのか。
さらに、未だに解明されていない肉骨粉のルートについても、農水省はある程度把握していたはずだというのだ。前出の関東ケミカル(茨城県鹿島郡波崎町。8月6日に千葉県の食肉処理場で発見された狂牛病の乳牛を肉骨粉に加工した飼料原料の製造会社である。工場全体が狂牛病の原因となる異常プリオンに汚染されたため、操業停止に追い込まれたまま、いまも再開の見通しは立っていない)の社員は、次のように言う。
「いま日本では、年間約40万トンの肉骨粉が畜産関係で消費されてますが、その半分が輸入物なんですよ。農水省は否定していますが、英国は日本に肉骨粉を333トン輸出したと言っていますし、英国以外のEUの国、デンマークとかイタリアからも相当な量が輸入されているはずです。さらに、英国産が南米を経由して入ってきているという話もある。これは業界では常識です。肉骨粉も国産のものだけを使っていれぱ安全だったんです。それを、足らないからというので輸入物を認めた。しかも、欧州委員会が評価したリスクレベルで『4』の国からも買っていた。だから日本全体が汚染されたんです。それを、どこの業者が輸入していたのか?私の口からは言えません。でも、農水省だってまったく知らないはずはないと思いますよ」

 緊張感がまったくない危機意識の低い通達書

 農水省は、狂牛病の汚染危機を早い段階から察知していた---その傍証はほかにもある。
 本誌は一枚の文書を入手した。
「反すう動物の組織を用いた飼料原料の取扱いについて」と題されたこの文書には、おおよそ次のようなことが書いてある。
 ------(前略)反すう動物の組織を用いた飼料原料を反すう動物に給与することのないよう関係者への周知をお願いしているところですが、今般、一部の地域においてEU(オランダ産)の肉骨粉を乳牛飼育農家に販売しようとする動きがあったとの情報がありました。(略)つきましては、飼料販売業者、畜産農家等関係者に対してさらにこの旨を周知徹底するとともに、今後こうした動きがあれば当課に報告方、よろしくお願いします-----
 文書は農林水産省畜産部飼料課長名で埼玉県農林部長に出された通達だった。日付は平成13年4月26日となっている。
 この文書が意味する重大な事実について、元家畜防疫員の小暮一雄獣医師が指摘する。
「これが、全国の都道府県に出されたのは間違いありません。要するに、農水省は狂牛病発見の4ヶ月も前から日本が狂牛病に汚染されている可能性があると認識していたことになります。『オランダ産の肉骨粉』と非常に具体的に書かれていること、しかも課長名であることを見ても、相当の確度で情報を得ていたと言っていい。にもかかわらず、農水省は日本に狂牛病が発生する可能性はないと言い続けてきたわけです。情報を得ていながら、この程度の通達で済ませようとした農水省の責任は大きいと言わざるをえません」
 本誌も先週号で報じたが、欧州委員会の「狂牛病リスク評価」への参加を強引に取り下げ、「日本の牛は安全だ」と農水省は言っていた。だが、その裏で、このような通達を出していたわけだ。
 遅れぱせながら、ようやく農水省は以下のような形で対策を講じてはいる。
 厚生労働省が、10月末までに年齢30ヵ月を超える牛について全頭検査をするという方針を打ち出したのに呼応して、農水省は30ヵ月以上の牛の出荷停止を検討している。また、9月18目には、反芻動物の肉骨粉を牛の飼料として与えることについて、これまでの「指導」から罰則を伴う「禁止」にすると発表した。
 だが、こうした対策に果たしてどれほどの効力があるものなのか。
 たとえば、北海道・佐呂間町から全国に出荷されていた残り71頭の牛について、農水省は各県に調査してその行方を追い、たとえぱ埼玉県には3頭が出荷されたと特定した。
 ところが、埼玉県は9月24日、「3頭の牛のうち1頭はすでに解体されて食肉用に加工された可能性が高い。あとの2頭については転売されたらしいが、取引記録が紛失してしまったため追跡調査が困難だ」と発表している。
「それは嘘でしょう」と言うのは、前出の小暮獣医師だ。
「牛には血統登録や体の模様をあらわした斑紋が記録してある台帳が必ずある。埼玉県はそれらを紛失していると発表したが、そんなことは、常識的に考えてありえませんよ。牛には個体ごとに名前もついていますが、その名前さえ出てこないというのは嘘としか思えない」
 このように自治体の協力が得られない、または協力しようにも資料等が紛失した場合、出荷停止をしてその間に調査しようとしても、何もできないではないか。それならぱ莫大な費用と時間がかかっても、厚生労働省のように全頭を検査するという方針のほうが、まだマシだろう。

 次々に「行政被害だ」という怒りの声が上がる

 最近緊急出版された本がある。書名は『早く肉をやめないか?』(三五館刊)。農水省の狂牛病対策を真っ向から批判した内容の本なのだが、それが農水省の地下にある売店でも平積みになっているのは皮肉というほかない。著者の環境間題評論家・船瀬俊介氏はこう言う。
「農水省は、危ないのは脳や目玉、脊髄などで、肉の部分なら食べても安全とPRしていますが、真に受けると、日本も英国のようになりますよ。英国で狂牛病に感染した100名を超す患者は、全員が牛の脳や内臓を食べていたわけではないのですから」
--------------------------------------------------------------

フォローアップ:



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。