投稿者 付箋 日時 2001 年 10 月 03 日 19:35:36:
「週刊文春」2001・10・11
税関資料入手!
狂牛病疑惑骨粉英国から九千トンも輸入!
[抜粋]
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前出・商社関係者は、さらにこんな実情を明かしている。
「通関の定義上も、入ってくる骨粉は、飼料用と肥料用の色分けはされていません。ただ、この業界に詳しい人なら誰でも知っている通例みたいなもので、単価の高い骨粉は飼料用、安い方を肥料用としているだけです。肥料用として輸入された骨粉を飼料用に回している、ということは珍しくありません」
やはり、イギリスから輸入された骨粉が、国内の牛の口に入っていた可能性は決して低くないのだ。
さらに、である。輸入量に注目してみると、興味深い事実に気がつく。欧州での狂牛病を巡る動きと、輸入量の推移が、不気味な符合を見せているのだ。
九〇年から九四年までの五年間は、輸入量の年間平均は約八十六トン。それが九六年になると、約千二百トンと激増している。以降も九九年まで順に、二千九十トン、二千三百三十トン、二千五百三十トンと増え続けている。二〇〇〇年こそ七百四十トンに減少しているが、九六年以降だけでも約九千トンと、急増しているのだ。
輸入が激増した九六年は、イギリスで狂牛病の人間への感染が認定され、イギリス国内で肉骨粉を飼料として使用することが全面禁止された年なのである。これを単なる偶然の一致と片付けることはできない。
「九六年の政策で、イギリス国内では使えなくなったから、他所へ出しちゃえ、という状況になったんじゃないでしょうか。何らかの理由で品目名がスライドしたと読むことはできるわけです。少なくとも、我々はそうみています」(前出・商社関係者)
農業経済の実態に詳しい、国學院大学経済学部教授の古沢広祐氏も、次のように指摘する。
「これは勿論イギリス側の対応も問題なのですが、貿易上の品目の定義をうまく利用して、肉骨粉から骨粉にスライドした、というのはあり得るでしょう。実はカナダでも同じような状況になっています。イギリスからの骨粉や血粉は入ってきていない、と国側は言っていたのに、実際はかなりの量が入ってきていたことが最近明らかになり、現在、大問題になっています。アメリカなどは牛肉産業が大きい国ですから、イギリスに五年以上住んだ人は献血を受け付けない、など非常に厳しい処置をとっています。これに比べると、日本の対応は、やはり甘いと言わざるを得ません」
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