投稿者 付箋 日時 2001 年 10 月 01 日 03:57:52:
狂牛病は第二の「薬害エイズ」
またか、というのが正直な感想である。といってさほど僕は驚いていない。日本ではそうなる土壌がもう随分と前から、あらゆる分野においてあるからである。また、表に出てこないものがどれだけあるか・・・。
マスコミの「冷静な報道」と現実は違い、今回のこの狂牛病における世の中の一部の「パニック」状態は当然「パニック」になるべき危険度なのだそうだ。
そういえば、10年以上も前に、農薬の問題に関して、元農林水産省の役人だった者がテレビで次のようなことを言っていた。
「農薬の問題を持ち出すのは省内でもタブーだった。持ち出したらどうなるかわからないような恐さがあった。出世も諦めなければならない。今だから話せることです」
そのことを知っている政治家などは、自分の家で食べる野菜などは無農薬のものをわざわざ高い金を払って取り寄せていたのだそうだ。
農家では市場に出荷するものと、自分の家で食べるものは別に作っているという者がいて、違う番組のインタビューでこう答えていた。
「畑に入る動物が死ぬんです。とてもそんなもの食べられません。そんな農薬の基準を設けている役所がいけないんです」
今回の狂牛病における畜産業者の人たちが上のような人々であったとは当然僕は言わない。そんな具体的に確認ができるようなものではなかったようだからだ。しかし、霞ヶ関などについては薬害エイズと同等のものがどうやらあるようだ。けれど、今回のこの被害は薬害エイズを大きく上回る。
アメリカの薬害エイズを題材にした映画の「運命の瞬間」を見ると、利権構造の中で、個人にできることとできないことがあるのがわかる。もっとも、権益にしがみつく絶対多数の方も個人の集まりには違いない。
映画の中での或人物の言葉。
「医者が実業家になったら患者は誰をたよればいいのですか?」
この言葉も拒否され、のちに1985年に輸血献血者にエイズ検査が義務ずけられるまで犯罪が放置された結果、2万8000人にエイズ汚染の輸血血液が使われた。
日本には「プライド・運命の瞬間」という絵空事の映画を作った連中がいるらしいが、この題名は、薬害エイズ事件を起こしたミドリ十字が細菌部隊の生き残り幹部によって設立されたことや、「エイズ調査委員会」の委員長に安部英を抜擢したのが、彼と海軍時代からの友人であった中曽根総理であったことなどを考えると偶然ではないだろうという気がしないでもない。このアメリカ映画の「運命の瞬間」は、日本のエイズ薬禍について全く触れていないからである。この映画だけを観ると、エイズ薬禍で悪かったのはアメリカの医療従事者だけであるというような間違った錯覚も持たせられるからだ。無論この「運命の瞬間」の映画を製作した人間たちは、自国のエイズ薬禍を真摯に追及したのであり、日本のことは日本でやるべきあるという立場である。
この「プライド・運命の瞬間」を製作した徒党は「新しい歴史教科書を作る会」と称して、まるで日本をオウム教のサティアンのような情報閉鎖地域にする算段をして戦争でも始めさせようとでもしているようなことをやっている。
因みに絶対に製作することはできない映画というのがこの世には存在するらしい。それは、撮影した映画フィルムの現像ができる会社が世界には、アメリカの「コダック」、日本の「富士」、ドイツの「アグファ」 の三つしかなく、それらの会社に拒否される内容のフィルムは現像ができないかららしい。これは、どんなに真実に迫っていると思われた映画でも、もしかしたらその向こうに製作者が撮影することができなかった事実がまだ残されているのかもしれないということであり、またもしかしたら、その撮影することができなかったシーンがなければ、真実としては意味がないものなのかもしれないという映画があるのかもしれないということでもある。
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狂牛病とは
狂牛病 牛の脳に小さな穴があいて運動神経に障害が起き、死に至る病気で、正式には牛海綿状脳症。1980年代半ばに英国で初の症状が確認された。タンパク質の「プリオン」が病原物質とされる。英国やフランスでは、汚染された食肉を通じて感染した致死性痴ほう症の新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)患者が次々と見つかった。潜伏期間が非常に長いため、欧州では現在も問題が続いている。[共同]
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肉骨粉とは
牛や豚などを解体した際、食肉になる部分を切り取った後に残る脳や内臓、骨などを加熱して脂肪を取り除き、圧縮乾燥させ、さらに粉砕したもので、主に家畜の配合飼料に使われる。狂牛病は病原体である異常プリオンが混入した肉骨粉を介して、牛に経口感染するとされる。日本は狂牛病が大量発生した英国産の肉骨粉の輸入を1996年に禁止し、今年1月からは欧州連合(EU)からの輸入も禁止した。[共同]
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