投稿者 付箋 日時 2001 年 9 月 18 日 20:54:41:
あくまで参考ということで。
著者の広瀬隆氏は実はアメリカが好きで、
今回の事件には相当なショックを受けておられると思われます。
アメリカが好きな広瀬氏が、アメリカから省きたいもの・・・・
現在の「軍事」です。
[アメリカの経済支配者たち] 広瀬隆著より抜粋
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”ジョン・D・ロックフェラーは他人の裏をかく天才であった。貴重な石油をこれほど独占すれば反感も大きかったが、彼はその反感を利用し、手先を相手側に送りこんで「打倒ロックフェラー!」をその連中に叫ばせた。そして一帯の石油会社を糾合させてから、そっくりいただくという方法をとったのである。彼が思いついたこの方法は、現在までアメリカの軍隊と諜報機関に受け継がれ、しばしば軍事クーデターに活かされてきた。
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もう一つ、これも参考までに。
「フォーサイト」2000年2月号
[ビン・ラディンを支えるイスラム過激派ネットワーク] 宮田律(稿)より抜粋
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増幅する「脅威」
中央アジア諸国やコーカサスの場合、ソ連からの独立後、国家造成に成功せず、社会経済的混迷や政府の抑圧政治によって、イスラム過激派が台頭する背景が備わっている。皮肉なことに、これまでイスラム過激派の活動が活発だった中東・北アフリカでは、住民が過激派による暴力や政治的不安定に辟易とした結果、イスラム過激派が政治参加しようという姿勢を見せたり(エジプト)、過激派の活動が小康状態となる(アルジェリア)など、変化の兆しが見えている。しかし、中央アジアや中国、さらに北コーカサスでは、政府によるイスラム勢力に対する抑圧姿勢や、ムスリムの少数民族に対する弾圧によってしか政治的意思を表現できない背景がある。それゆえ、深刻な社会・経済的矛盾とも相まって、イスラム過激派の活動がますます人々の間で求心力をもつに違いなく、そこにビン・ラディンらの活動がつけ入るスキがある。
ただ、「ビン・ラディンの脅威」は、政治的思惑によって増幅している面もなくはない。ロシアがチェチェン侵攻を正当化したり、ウズベキスタンのカリモフ政権が反体制勢力を抑圧する口実としたように、「ビン・ラディンの脅威」は今後も都合良く利用されるに違いない。また、政府や軍部、軍事産業の思惑もあって、ソ連に代わる「次の敵」が必要な欧米諸国も同様な訴えを繰り返すだろう。実際、米クリントン政権は、イラク危機を自らのスキャンダル隠しに利用してきたふしがあるが、イラクと同じ役割をビン・ラディンが演じていく可能性は高い。
しかしそうであっても、「ビン・ラディンの脅威」が存在することは、紛れもない事実だ。そして、イスラム圏に深刻な社会・経済的矛盾があり、国際社会の「アメリカ一極集中」も当分続いていく以上、「ビン・ラディンの脅威」もまた、増幅していかざるを得ないのである。
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