投稿者 asahi 日時 2001 年 7 月 26 日 10:24:43:
ミサイル防衛に日本の技術を 駐日米大使が協力を期待
米国のベーカー駐日大使は25日、米大使館で朝日新聞記者と会見し、ミサイル防衛
構想について「日米が協力すべきハイテク問題だ」と指摘したうえで、「技術大国・日
本」の協力に強い期待感を表明した。日米地位協定の改定問題では、将来の可能性は
「排除しない」と述べたものの、「現段階では改定の必要性は認めない」と語り、いま
は運用改善の協議に努めたいとの立場を強調した。30日の沖縄訪問では、先の女性暴
行事件の「背景を理解したい」と述べた。
ブッシュ政権のミサイル防衛構想への日本の参加が、将来、集団的自衛権の行使のた
めの憲法改正につながるかどうかについて、大使は「考えるのはまだ早い」と述べた。
そのうえで、「時代は変わる。だが、憲法改正について米国が勧めることはない。新シ
ステムを自国の(防衛)システムにいかに組み入れ、憲法との兼ね合いをどうするかを
決めるのは日本だ」と指摘した。
また、ブッシュ政権が同盟国との分担強化の方針を掲げている国連平和維持活動(P
KO)への参加問題については、「大国としての責任」を促した。
沖縄県の女性暴行事件をきっかけに浮上した日米地位協定の改定問題では、改定の可
能性は排除せず、「改正も視野に入れる」(小泉純一郎首相)との日本政府の立場に一
定の配慮は示した。しかし、「協定の中身というより運用が問題だ」との原則的な立場
を強調したうえで、「協定の精神が最大限の効力を発揮するようにしたい」と指摘。
「過去の経験から学び、将来の運用面を改善する余地は大いにある」と語った。
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