投稿者 MASA 日時 2001 年 8 月 30 日 23:09:34:
書籍紹介。
「警察腐敗」 黒木昭雄 2000年7月20日 講談社新書
23年間、警視庁に勤めた著者が警察の腐敗を暴いている。
この本を読んだら 「国松警察庁長官狙撃の犯人は警視庁警察官（オーム信者）
という説も自然に受け入れられるようになった。当時のオウムは「あらゆる手段で
警察の捜査を撹乱しろ。」と命じていたのだった。
マスコミ各社への匿名告発書（本書より）。
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十月十四日付 ーー 。
「国松警察庁長官狙撃の犯人は警視庁警察官（オーム信者）。既に某施設に長期
監禁して取り調べた結果、犯行を自供している。しかし、警視庁と警察庁最高幹部の
命令により捜査は凍結さ れ、隠蔽されている。」
十月二十四日付 。
「国松長官狙撃事件が、警視庁と警察庁最高幹部の命令で捜査が凍結されている
ことを、先般、 数社の皆様にお伝えしました。当庁と警察庁最高幹部からの圧力で不
満分子の戯言とされているようです。
警察の最高責任者を狙撃し瀕死の重傷を負わせた被疑者が現職の警察官であっ
たとなれば、警察全体に対する姦々たる非難や警視総監、副総監、本富士署長の引
責辞職や管理者責任が問われないではすまされないと思います。
警察史上、例のない下祥事と批判され、当庁の威信は地に落ちると思います。警察庁
と警視庁の最高幹部が、自己の将来と警察の威信を死守するため真相を隠蔽されよう
としても真実は真実です。
警察官の責務は犯罪を捜査し真実を糾明することです。被疑者が法的にも社会的にも
組織的にも許されないことは当然ですが 組織を守るためとして この事件を迷宮人りさ
せ法の裁きを受けさせなくするため被疑者の口を封じようとする有資格者の動きほ恐ろ
しくこれを見逃すことは著しく正義に反すると思います。
しかし、家族を抱えた一警察官の身では、卑怯ですが匿名によるこの方法しかありま
せん。心あるマスコミと警察庁、警視庁、検察庁の幹郡の皆株の勇気と正義が最後の
拠り所です。匿名をお許しください。」
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結局、1997年6月には小杉巡査長（オウム信者、公安）の供述は曖昧だとして捜査は
打ち切られ、真相は謎のままである。匿名警察官の努力は徒労に終わった。
偽領収書による裏金作りの詳細も暴かれている。警察官の下っ端に領収書を書か
せておきながら（つまり実行犯は上司から命じられた末端の警察官）、下のほうには
回ってこないお金だそうだ。
交通規制に関わる賄賂（たかり）についても次のように書かれている。このような
警察を取り締まるには？ 日本社会は後天性及び先天性免疫不全症候群（アトピ
ー性免疫不全・アレルギー症候群）を罹っているかのようだ。
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交通規制係を長いこと経験した私の友人は、こう証言している。
「ほとんどの業者の申請書類に、B券が混じっている。はっきりいって、交通規制保は汚職
の巣だ。 B券が入ってないと、どうなるか。
（B券＝ビール券）
「書類不備として、突っ返すこともある。実際には、業者にしてみれば許可申請は日常茶飯
事だから、書類不備などほとんどない。しかし、なにかしら難癖をつけて、いやがらせをする
わけだ。業者がもっとも気がかりなのは、予定どおりに工事が進むかどうかだ。そのために
は、できるだけ早く使用許可がほしい。工事に使用する大型のクレーンなんか、たいてい
リースだから、へたに難癖つけられて、許可が遅れたり、不許可になったりしたら、大損害
だからね。それにくらべたら、B券なんて安いものさ。」
私はあっけにとられながら、さらに、そのことを署長ら幹部も承知しているのかを尋ねた。
「はじめから封筒を二つもってきて、一方はみなさんで、もう一方は上の方にどうぞ。そんな
気ののきいた業者もいるよ」
そして、彼がいうには、自家用車購入時の車庫証明も同じだという。
「顧客は首を長くして納車を待つているから、車屋さんとしても、どうしたって早めに許可が
ほしい。だから、B券をもつてくるよ。あれは、担当警察官が現場を見にいかなければなら
ないから、都合が悪いとかなんとか、いくらでもいやがらせができるからな」
署内では、公然とB券が流通している。ビこの警察署でも交通課長がもっとも「裕福」だそう
だ。「交通課長の引き出しには、ビール券が束で入っている」というのが警察署の常識だとか。
賄賂が潤滑油とは、まるで発展途上国なみのシステムである。これが、先進国日本の犯
罪取り締まりの総本山で、当然のことのように行われているのだから、驚きなど通り越して、
そら恐ろしくなる。それとも、私がよほど世間知らずなのか。
少なくともB券の収賄を理由に処罰を受けたという話を、私は聞いたことがない。監察係
は警察官個人のみならず、組織そのものの構造的不正にも目を配る役目を担つているは
ずだが、このように堂々と収賄がまかりとおつている実態に意識が向かないのは、自分自
身もそうした「恩恵」に浴しているからなのだろうか。
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警察への申請書にビール券などが添えられていたら、収賄容疑で即逮捕、申請は
拒否されて当然と思うのは警察を知らない世間知らずなのか。外務省の水増し請求ど
ころの騒ぎじゃあない問題だと私は思う。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。