投稿者 gaattc 日時 2001 年 6 月 23 日 17:44:20:
開会中のパリ航空ショーに展示されていたロシアの最新鋭戦闘機が22日、フランス司法当局によってあわや借金のかたに押収されそうになる騒ぎがあった。直前に察知したロシア側は戦闘機を民間の司法権が及ばない軍専用区域に移し、押収を回避。2機はそのままロシアに向かって飛び立った。
押収されそうになったのは最新鋭のスホイ30MK戦闘攻撃機とミグAT練習機の2機。スイスの商社「ノガ」がロシア政府を訴えた訴訟にからみ、仏裁判所の執行官がパリ郊外のショー会場で押収令状を執行しようとした。
ノガ社は91〜92年に、ロシア政府と食料や医療品の代金15億ドル(約1800億円)を石油で受け取る契約を結んだ。しかし、ノガ社は支払いが滞ったとして提訴。ロシアは債務不履行を否定したが、ストックホルムの国際商業裁判所が昨年、ロシア側に6200万ドル分の支払いを命じ、パリの上級審も支持した。その後、仏国内に入港した国立大学所属の大型帆船が一時押収された。
ロシアでは、世界最大規模の航空ショーで恥をかかされたことに怒りの声が強い。しかし、シラク大統領の訪ロを7月1日からに控えており、政府は「あとを残さないように対応する」(イワノフ外相)と困惑気味だ。(10:23)