欧州議会のエシュロン報告 朝日

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投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 6 月 15 日 21:02:02:

長文資料保存掲示板Der Angriffより

欧州議会のエシュロン報告 投稿者:Frey  投稿日:06月15日(金)19時35分04秒■

朝日新聞6/14付朝刊 国際面より
投稿者:Frey  投稿日:06月15日(金)19時36分09秒■

【見えてきたエシュロン】
1秒の電話で何兆円もが動き、1本のメールから体制が崩れる――欧州議会の報告書案が「存在疑いなし」とした通信傍受システム「エシュロン」は、そんな情報戦争とともに進化してきた化け物かもしれない。100ページを超す報告書案を通読すると、おぼろげながら怪物の輪郭が浮かび上がる。(ブリュッセル=富永 格)

―浮かび上がる実像―

エシュロン実在の根拠は、「民間衛星通信の受信に必要な大型パラボラアンテナが、なぜか世界各地の米(系)軍事基地にある」という事実だ=【地図―リスト化】

リスト
英国=メンウィスヒル、*モーウェンストー
ドイツ=バドアイブリング
キプロス
香港(94年廃止)
日本=青森県三沢
オーストラリア=ジェラルトン、パインギャップ、*ショールベイ
ニュージーランド=ワイハバイ
*グアム
*ハワイ
アメリカ=ヤキマ、パクリーフィールド、シュガーグローブ、*NSA本庁、*メディナアネックス、*フォートゴードン
カナダ=*レイトリム
プェルトリコ=サパセナカ
(印:証拠はないが傍受に参加していると思われる基地 無印:明らかに傍受をしている基地)


―覆面アンテナ―
報告書によると、軍事衛星でのパラボラアンテナ使用はスパイ衛星からデータを受けることが中心。信号の出力が高いため、直径数メートルのアンテナで済む。しかし民間通信は出力が弱く、以前は直径30メートル級、今でも15メートル級のアンテナがいる。
テレビの衛星中継や国際電話に欠かせない国際電気通信衛星機構(インテルサット)は、19の静止衛星で200カ国以上を結んでいる。60年代後半から、新しい衛星が打ち上げられるたびに軍事基地のパラボラアンテナも増え続けた。多くは白い球状ドームに覆われ、上空のどの一角に狙いを定めているのかは分からない。
大西洋とインド洋上を見据える英中部のメンウィスヒル基地。英政府の議会答弁によると、基地は国防省の管轄だが、駐留する軍人420人のうち415人が米国人。一般職員約1400人も7割以上が米国人だ(2000年)。トップはアメリカNSAから派遣される。


―元情報部員が証言―
報告書にある関係者の実名証言は具体的だ。
元CSE(カナダ情報部)職員は「中国の穀物購入、フランスの武器輸出、グリーンピースの活動船に関する通信も傍受の対象だった」という。この人は93年、傍受が企業や個人情報にまで広がった事に抗議し、解雇された。その上司で、CSEに20年以上勤めた将校の証言も興味深い。
「サッチャー英首相は2閣僚が裏切ったのではないかと不安になり、英情報当局を通して当方にスパイを頼んできた」
ジェ−ムズ・ウールシャー元CIA長官は「欧州で集める経済情報のうち、スパイ活動によるものは5%。商売に生かせる情報があっても、これだけ国際提携が進むと、どれが助けるべき米国企業なのか判然としない」と語る。
一方、欧州委員会の腰は引けている。特別委に呼ばれたビトリノ委員(司法担当)は「神もエシュロンも信じるが、どちらも見たことがない」。同じ席でリーカネン委員(産業担当)は「必要な技術は存在する。それが一度も使われてこなかった、という証拠は持ち合わせていない」。


―すべては無理―
報告書は、森羅万象にエシュロンが絡んでいる、と言わんばかりの万能論も戒める。傍受は衛星通信に偏っており、地上のマイクロウェーブやケーブルの押さえが甘いというわけだ。しかも、膨大な通信のすべてをさばくのは不可能だ。
憲法裁判所に活動を監視されているFIS(ドイツ連邦情報局)の例が面白い。ドイツに出入りする国際通信は毎日1000万件(2000年)。うち80万が通信衛星を経由するが、FISが傍受を試みたのは1割以下の7万5000だった。「法律ではなく、分析担当者の数に制約される」(報告書)ためだ。


【報告責任者・シュミット議員に聞く】

科学的な手法で、地球規模の通信傍受システムの存在を示すことができたと考える。この世界に通じる情報関係者の反応は好意的で、もはや「そんなものはない」とは言えなくなった。
通信は日々国際化しているのに、プライバシー保護の手段は国単位。だから秘密は自分で守るしかない、というのが報告書のメッセージだ。
訪米時、NSAやCIA、FBI幹部への面会を断られたのは仕方ないとしよう。ところが、担当者レベルでOKしていた商務省との接触まで拒まれた。エシュロン仲間の国が、「余計なことは言わないで」と頼み込んだ可能性がある。
EU加盟国の多くも独自に衛星通信を傍受している。これを棚に上げてエシュロンを非難するつもりはない。情報機関や傍受活動そのものに反対しているのではない。問題なのは、入手した情報の乱用だ。
米国のシステム乱用を知ったとき、英国はどう動くのか。欧州人権憲章の調印国なら、外国部隊が英領土内ですることにも責任を持つべきだ。
特別委員会には、米大使館員が毎回傍聴に来ていた。隠すことは何もないから、私自身が盗聴された気配はない。もちろん、伏せておきたい情報にはそれなりの防御手段を施したが。
(ゲルハルト・シュミット議員(ドイツ社民党) 79年から欧州議会議員 現在5期目、副議長。2000年7月発足のエシュロン特別委で調査報告の責任者に指名された。55歳)







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