投稿者 asahi 日時 2001 年 6 月 10 日 09:30:19:
ミサイル防衛が日米関係に亀裂生む可能性 米研究所指摘
米空軍系シンクタンクのランド研究所は8日付で、日本国内のミサイル防衛論争を分析した報告書を発表した。この問題の複雑さが日米同盟に亀裂を生む潜在的な可能性を高めているとして、田中真紀子外相のミサイル防衛批判発言などを例に、どこまで日本が関与するのか合意がないと指摘。高いレベルでの日米間の対話が必要と提案している。
報告書は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の脅威と米国からの協力要請があるものの、日本国内でブレーキになる要素として費用、憲法など法的制約、技術的・軍事的実現可能性への疑問などを挙げ、配備されるころには北朝鮮が脅威であるか懐疑的な意見もあると紹介。日本政府は強固な日米同盟の維持と、中国を敵にしたくないという同等に強い要求とのバランスをとらねばならないとも分析している。
また「報道によると」としたうえで「田中外相は非公式の場で、日本はもっと自立的になるべきでミサイル防衛が(国際政治に)不安定な効果をもたらす可能性があると示唆した」と指摘。「発言はミサイル防衛が日本との間で論議を呼ぶ問題であり続けることを示している」としている。(23:49)