投稿者 飴と無知 日時 2001 年 6 月 05 日 17:59:12:
北朝鮮輸出用ミサイル 買い取りへ国際的枠組み
米韓などに打診へ
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)から中東諸国などへのミサイル輸出を防ぐため、外務省は北朝鮮が輸出用に生
産したノドン・ミサイル(射程約千三百キロ)全部を買い取る国際的な枠組みづくりの検討に入った。外務省筋が三
日明らかにしたもので、今後具体的提案をまとめ、米国、韓国、欧州連合(EU)などに協力を打診する。
ノドンの買い取りに当たり、外務省が掲げている条件は北朝鮮側の検証受け入れ。これ以上、輸出用ノドンを生産
しないとの保証を求め、これを北朝鮮側が順守しているかどうかを確認するための北朝鮮国内査察を要求する。北朝
鮮側に渡る代金の使途も民生安定など非軍事分野に制限する。
買い取りにかかる膨大な費用は、日本のほか、米国、韓国、EUなどで分担。外務省は、北朝鮮に軽水炉を供給す
るための国際的枠組み・朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)の“ミサイル版”を想定している。買い取ったノ
ドンはすべて解体し、廃棄する。
日本側はこれまで、日朝国交正常化交渉などの機会に、北朝鮮製ミサイルの中東諸国などへの拡散を防ぐため、ミ
サイルの生産、輸出をしないよう北朝鮮側に働き掛けてきた。
しかし、北朝鮮側は金正日総書記が五月上旬に訪朝したEU代表団に「ミサイル技術は貿易(の対象)であり、買
う人がいれば売る」と発言するなど、ミサイル輸出を外貨獲得の手段とする姿勢を変えていない。
ノドンは一九九三年に日本海に向け発射実験が行われた後、現在では北朝鮮国内の実戦配備が済み、北朝鮮の輸出
用ミサイルの主力になっているとみられる。