投稿者 踊る藁人形 日時 2001 年 5 月 21 日 23:12:47:
米カリフォルニア州の電力機器をビジネスチャンスととらえ、がっぽり儲けているのが、日本上陸で何かと話題になっているエネルギーメジャーのエンロン(本社ヒューストン)である。そこからエンロン商法の一端が透けて見える。▼エンロンの2000年第4四半期の収入は410億ドル(前年同期110億ドル)と三倍以上、利益も3億4700万ドル(同2億5900万ドル)と34%の大幅増となった。加州の電力公社の破たんを横目にこれだけ収益を上げたのは、「電力の売買業者として電力の購入価格と販売価格の差額に加え、天然ガス価格の値上げによる」(サンフランシスコ・クロニクル紙)▼同社は加州内では発電しておらず、電力市場での巧妙な取引、いわゆる電力デリバティブで好収益を確保したわけだ。エンロンは「極わずかな差額」としているが、公益事業関係者からは「危機を利用する人間どもだ」と批判の声が上がっているという(同)▼また、安価な料金による契約を破棄したとしてカリフォルニア大学と同州立大学は、エンロンを連邦裁判所に提訴した。訴状では、「エンロンはエネルギー機器を利用した莫大な利益を上げようと策した」とし、契約破棄の撤回を求めている▼加州の電力機器は、エンロンなどが供給する天然ガス価格の急騰や、発電所の新設がないことによる供給力の不足から生じた。危機を収益増に結びつけたのがエンロン商法で、電力自由化の狙いが奈辺にあるか、説明を要しないだろう。
[日刊工業5/21 産業春秋]
★コメント
ということは、ニッポンの「夜明けの晩」は近いぜよ?
もはや、日本の伝統的な「善意」の先入観で多国籍企業を見てはいけない。
日本の民衆は、自分たちに向けられた「悪賢さ」に対する考察力があまりにも足りない。敗戦当時は『中学生』とみなされたのが、今では図体だけは過剰に成熟したオトナの『小学生』でちゅ。