投稿者 小耳 日時 2001 年 4 月 17 日 12:48:10:
日本経済新聞20010.4.16夕刊
英ロスチャイルド 買収ファンドがニッセンの筆頭株主に
経営幹部派遣しテコ入れ
投資銀行を傘下に持つ英ロスチャイルド・グループの企業買収
ファンドが、大阪証券取引所二部上場の通信販売大手ニッセン
に出資し、筆頭株主になることが16日明らかになった。
月内にも買収ファンドがニッセンの第三者割当増資を受けて
発行済み株式数の10%前後を取得し、ニッセンの経営テコ入
れに乗り出す。
これまで、海外の買収ファンドは破綻・未公開企業へのM&A
(企業の合併・買収)が中心で、上場企業へのM&Aは珍しい。
ロスチャイルドは1999年に三井物産と共同で、リストラク
チャリング(事業の再構築)を必要とする企業を対象とした買収
ファンド(100億円規模)を設定し、出資・買収を模索していた。
ニッセンへの出資額は8億円前後になる見通しで、出資比率は
事実上のオーナーで現会長の川島達三氏(増資後の推計で6%
前後)を上回る。増資の払い込みが完了し次第、経営幹部を
アドバイザーとして送り込み、財務、商品開発、マーケティング
などの分野で支援する見通し。ニッセンの業績改善を通じて、
株価の上昇をねらう。
ニッセンはカタログによる通信販売のの草分けで、1988年に
大証二部へ上場。近年は衣料品分野でファーストリテイリング
社など競合他社との低価格競争に苦戦、主力の通信販売事業の
再構築を進めていたことから、ロスチャイルド側と利害が一致した。
海外の買収ファンドは株価低迷で割安感があり、リストラも
進む日本の小売業に関心をたかめており、今後もこうした動きが
広がる公算が大きい。
読売新聞2001.04.17朝刊
7億8千万円の第三者割当増資 ニッセン来月実施
大証二部に上場するカタログ通信販売大手のニッセンは16日
英投資ファンドのロスチャイルドグループと三井物産が共同で
設立している投資ファンド「アクティブ・インベストメンツ・
ファンド」(ケイマン諸島)を引受先とする7億8千万円の第三者
割当増資を、5月11日に実施すると発表した。アクティブ社は
ニッセンの発行済み株式数の9.57%を保有する筆頭株主になる。