投稿者 日本工業新聞 日時 2001 年 3 月 22 日 16:38:53:
経済産業省、宇宙太陽発電システム実用へ検討
経済産業省は、宇宙空間で太陽エネルギーで発電した電力を地上に電波で送電
する「宇宙太陽発電システム(SSPS)」の実用化に向け、2001年度から2年
間、コンセプト(概念)検討と実証モデルの検討を行うことを21日明らかにした。
電力供給時に二酸化炭素(CO2)の排出がゼロで地球温暖化防止に寄与するだけで
なく、100万キロワット級の大電力供給が可能なため抜本的な電源多様化策にも
なる。2030年までに宇宙実証のための200万キロワット級(発電衛星部の発電規
模)実用システムを開発し、2040年の実用化を目指す。
SSPSは、静止軌道(高度約3万6000キロメートル)で太陽エネルギーにより
発電し、それをマイクロ波で地上に送電、直流電流に変換して電力供給する仕組
み。昼夜の別や天候あるいは四季に関係なく安定的な電力供給が可能になる。
米国航空宇宙局(NASA)が先行して研究開発が進められてきたが、マイクロ
波半導体、アモルファス太陽電池など日本では民生品が利用でき低コスト化が可
能になったため実用化に向けて動き出すことにした。
NASAでは発電コストを1キロワット時当たり5セントの目標を立ており、実
用化が可能な段階にきたと同省ではみている。
同省は今後2年間に、発電コストや発電規模など経済面、CO2削減効果や電磁
波の影響など環境面、使用周波数や電源・電力技術など技術面の検討を行うとと
もに、システムコンセプトの選択や宇宙実証計画の立案など概念検討を行う。
その後にデモンストレーションモデルの実験、2010年から2030年までに国際
宇宙ステーションと同程度の100万キロワット級の実用モデルを開発・運用し、
2040年までに200万キロワット級(地上で100万キロワット級)の実用モデルを開
発・運用して実用化にめどをつける。