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投稿者 asahi.com/0316 日時 2001 年 3 月 16 日 20:56:33:
ネット記者にひっかけられ、国防相も辞任 インド
インドで、兵器商に化けたジャーナリストから政治家
や国防省高官が金品を受け取る場面がインターネットで
公開される騒ぎがあり、１５日、フェルナンデス国防相
が辞任する事態になった。与党インド人民党（ＢＪＰ）
のラックスマン総裁（当時）もすでに辞任し、連立与党
から地方政党が離反する動きも出てきた。国会も予算審
議を前に立ち往生している。
ニューデリーからの報道では、２人の記者が数カ月か
けて架空の兵器産業幹部になりすまし、国防省幹部や与
党政治家に「熱映像カメラつき兵器」を売り込んだ。
その過程で、フェルナンデス国防相が属する平等党の
ジャイトリー党首が２０万ルピー（約５２万円）を、バ
ジパイ首相を支えるＢＪＰのラックスマン総裁は１０万
ルピーを受け取る場面が隠しカメラで撮影された。映像
は、インターネット会社「テヘルカ・ドット・コム」の
ホームページで公開された。両党首は「お金は党への寄
付として受け取った」と釈明したうえで辞任した。
兵器購入担当のインド軍将官らも隠しカメラの前で金
品を受け取り、調査のため６人が停職になった。フェル
ナンデス国防相は直接関係していないが、責任を問う声
が高まっていた。
国防相は「私に対する疑いはまったくの間違いであ
る。軍の士気を守り、国防へのこれ以上の影響を防ぐた
めに辞任する」と、辞任声明で述べた。同国防相は労働
運動出身で、聞かれれば軍の戦略も話してしまう正直者
で通っていた。
一部の地方政党が離反しても与党の過半数は動かない
が、バジパイ首相は１５日夜、ナラヤナン大統領と問題
の収拾について４５分間話し合った。
インドで、官僚や政治家の汚職体質は常識になってい
る。暴露映像は、ひっかけであることへの批判よりは、
現実を描いたものとして評価されているようだ。
政治家らをわなにかけた記者の正体は秘密になってい
るが、もっぱらインターネット上で記事を発表する「イ
ンターネットジャーナリスト」とされる。命を狙うとの
脅迫があり、うち１人が住むインド南部の警察は、記者
と家族の警護を始めたという。
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