投稿者 asahi.com/0302 日時 2001 年 3 月 03 日 08:37:15:
韓国政府、NMDに初めて「肯定的」態度表明
韓国の李廷彬・外交通商相は2日、記者会見を開き、
米政府が開発・配備を進める米本土ミサイル防衛(NM
D)に関連し「世界の安保状況に対する新たな変化が必
要だ」と述べ、肯定的な考えを示した。ただ賛否までは
明確にしなかった。韓国政府がNMDに対する態度を表
明するのは初めて。7日に控えた米韓首脳会談を前に最
大限の配慮を示した形だが、朝鮮民主主義人民共和国
(北朝鮮)や中国、ロシアからの反発も予想され、調整
は難航しそうだ。
李外相は「冷戦時代と異なる今日の安保状況に対する
接近も新たな変化が必要だ」と語った。ブッシュ米新政
権がNMDや戦域ミサイル防衛(TMD)推進の理由と
している「新たな脅威への対処」に呼応した発言で、
「(現在の安保状況に対する)新たな接近方法を追求
し、発展させることにおいてブッシュ大統領の指導力を
信頼する。米政府は同盟国や関係国と十分な協議を通じ
て問題に対処するよう望む」と付け加えた。しかし「
我々が賛成とか反対とか言う状況にない」とも述べ、N
MDに対する明確な賛否には言及を避けた。
金大中大統領は先月27日にあった韓ロ首脳会談で、
弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約の重要性を盛り
込んだ共同声明を発表した。これを受け、韓国がNMD
に否定的との指摘が出始めていた。
NMDが配備されれば、東アジアの緊張が高まるとの
指摘が韓国国内でも多く出ていることに加え、北朝鮮の
最高指導者、金正日総書記のソウル訪問もにらみ、あい
まいな肯定表現にとどめたとみられる。(20:21)