投稿者 asahi.com/0218 日時 2001 年 2 月 18 日 12:55:19:
温暖化による海面上昇で、日本は290万人の移住必要に
地球温暖化について各国の科学者らで構成する「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の第2作業部会は17日、経済や生態系への影響に関する報告書をまとめた。このなかで、温暖化で海面水位が50センチ上昇したとすると、日本では1412平方キロメートルが海面下に沈み、人口の2.3%にあたる290万人が移住を余儀なくされることが明らかになった。1月の第1作業部会の報告では、2100年までに世界の海面水位は、9―88センチ上昇すると予測している。
今回の報告で、植物の分布や動物の生息域がより高緯度に移動したり、開花時期が早まったり、温暖化の生態系への影響がすでに世界的に表れていることもわかった。
とくに地域別の影響を詳しく調べており、アジアでは海面上昇で海面下に沈む数1000万人が移住する必要があると指摘。特にベトナムでは、海面が1メートル上がったとすると総人口の23.1%にあたる1710万人が移住を迫られる。
生態系への影響では、日本では、過去30年で高山植物の種類が減り、琵琶湖で降雪量が減り富栄養化が進んでいるという。
IPCCは1月の第1作業部会の報告で、地球全体の気温が2100年までに最大5.8度上昇するとの予測を発表している。(12:19)