投稿者 asahi.com/0216 日時 2001 年 2 月 16 日 10:00:27:
外交機密費、局長級は飲食に年600万円 内規判明
外務省が年間約55億7000万円にのぼる外交機密
費(報償費)について、「情報収集」名目の飲食費用と
して局長級は年間計600万円、課長級でも50万円の
「枠」を割り振る内規を定めていることが、明らかにな
った。
飲食の相手方は外国人に限らず、日本
人の有識者も対象に認めている。
内規は官房長名で昨年3月30日付で出された。
飲み物、部屋代、生花代を含めた1回の飲食につい
て、1人当たり最高3万5000円から5000円ま
で、朝・昼・夜や和食・洋食・中華料理などの別にさま
ざまな「単価限度額」を定めている。
参加人数は、外務省側の同席者を含め「原則6名以
内」としている。相手方としては外国の政府関係者や国
際機関関係者、外国人の有識者(学者、政治家、報道、
企業関係者ら)を列挙。「情報収集や外交活動のうえで
意見交換が必要な日本人有識者も対象者として認める」
と明記しており、相手方は事実上、限定されていない。
年間の限度額については外相、事務次官、外務審議官
は無制限。局長級は600万円、課長級は50万円。2
000年4月からは、課長の枠の中で一般の課員につい
ても機密費による飲食が新たに認められた。その理由に
ついて内規は「幅広いレベルでの情報収集を図ること
や、将来の人脈形成という先行投資の意義がある」と説
明している。
限度額は超過しても会計課長に報告し、承認されれば
機密費からの支出が認められる。半面、月割りの計算で
使い切れずに残った場合には「翌月への繰り越しは認め
ない」と明記されている。
このため、例えば局長級なら毎月50万円を使い切る
ことが求められる形となっている。しかし、ある会計担
当者は「飲食の日付を変えて翌月に回すことはある」と
しており、内規が形がい化している可能性もある。
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