「しんぶん赤旗」の秘密を聞いた

 ★阿修羅♪

[ フォローアップ ] [ フォローアップを投稿 ] [ ★阿修羅♪ Ψ空耳の丘Ψ12 ]

投稿者 あかはたくん 日時 2001 年 2 月 02 日 11:11:32:

青年・学生の党活動交流ページ

「しんぶん赤旗」の秘密を聞いた

関口孝夫編集局長にインタビュー

 2001年2月1日(木)「しんぶん赤旗」

 「しんぶん赤旗」は2月1日、創刊から73年を迎えます。「赤旗」の魅力、役割、歴史、赤旗編集局がめざしている紙面改革につ
いて、東京・墨田地区の青年支部支部長・関口徹さん(27)と大学4年生の岡嶋淳子さん(22)が関口孝夫赤旗編集局長に聞きま
した。

 「やあ、こんにちは。関口君は私と同姓ですね。固くならずに、なんでも気軽に聞いてください。最初に編集局と、『赤旗』を印刷
しているあかつき印刷を案内しましょう」。気さくに声をかける関口局長の案内で、編集局を見学するうちに2人の緊張も次第にほぐ
れ、打ち解けた雰囲気でインタビューが始まりました。

真実をズバリ書けるのはなぜ?

読む人をふやすのが楽しみです

 関口 一般紙はスポンサーがつくけど、「赤旗」はそれがないから、自由に書けるのかなと支部でも話題になってます。

 関口局長 「赤旗」は三菱自動車のリコール隠しでもガンガン書いたけど、これなんかはスポンサーがないから遠慮なくできるんで
す。

 岡嶋 「赤旗」をずっと読んでいると偏るという人もいます。私は、“国民の側に傾くんならいいんじゃない”といってますけど。

 関口局長 たしかに商業新聞は「中立性」「不偏不党」を標ぼうしています。けれどそれは、新聞という商品が必要とする範囲内で
の「中立」であって、それが真実、真理かというと別なんです。しいたげる者としいたげられる者、どちら側にたってものを見るか、
なんですよ。

真理、真実に「中立」はない

 よく考えてみて下さい。一九九五年の沖縄の少女暴行事件のときに、県民の立場と米軍の立場との中間にたって書けば、中立なんて
ことはありえませんよね。県民の側にたつか、巨大な米軍とその代弁者の立場にたつかです。真実、真理に中間なんてない。

 横須賀の米軍基地で原子力潜水艦の事故が起きたときに、ある商業新聞にいる私の友人の論説委員に首都東京の海の玄関口に原潜が
ウロウロしていること自体おかしい、君のところは、なぜうちのように「基地撤去」といわないのかと話したら、「うちは社是で“日
米同盟を基軸に”となっているのでせいぜい基地を銚子や清水に移せとしか書けない」といっていました。

 関口 じゃあ、全然書けないですね。

 関口局長 米軍基地を移せとはいえるが、社是に反するからと撤去はいえない。それがなんで中立なんでしょうか。私たちは国民の
側に立って遠慮なく本当のことを書いてるだけですよ。

 関口、岡嶋 ほんとうにそうですね。

 関口局長 日本の新聞の近代史を見ると商業新聞と「赤旗」の違いがよくわかる。男女の恋愛や情実ゴシップをのせて売る「艶物
(つやもの)かわら版」と、自由民権運動でうまれた、権力を批判する「正論新聞」の二つの流れがあります。

 岡嶋 後者の流れをうけついでいるのが「赤旗」ですね。

 関口局長 僕は「赤旗」を語るとき、よくドイツの新聞を例に出すんです。ドイツでは、戦前と同じ題名で続いている新聞はないそ
うです。ヒトラーのユダヤ人虐殺に加担したから。恥ずかしくて国民の前に現れることができなかった。ところが日本の新聞は戦前か
ら継続している。いずれの商業新聞も「満州事変」で中国侵略をあおった。朝鮮、台湾の植民地支配を当然のこととして侵略戦争を美
化して、国民を戦争にかりたてる拡声器の役割をはたした。それなのに戦前と同じ名前です。

 戦後、「朝日」は「自らを罪するの弁」という社告を一面に出して国民を誤った方向に導いたことをわびましたがね。

 創刊七十三年を迎えた「赤旗」はどうか。当時は「せっき」と呼びました。第一号には君主制の廃止、男女十八歳以上選挙権獲得、
言論・出版・集会・結社の自由、帝国主義戦争反対、植民地の完全な独立が書いてあります。今ではだれも違和感ないでしょう(戦前
の縮刷版のコピーをのぞきこむ)。当時はこれを持っているだけで思想をとりしまる特高警察につかまり、拷問(ごうもん)をうけ、
投獄されました。

腹がけの下にしのばせて…

 岡嶋 私はいま、電車の中で堂々と読んでいます。

 関口局長 そういう時代になったね。だけど当時は、印刷、配布もすごく苦労してやっていました。作家の松田解子さんは、おんぶ
した赤ちゃんの腹がけの下に「赤旗」をしのばせていたといいます。

 新聞は、社会の木鐸(ぼくたく)たれという言葉があります。昔、中国で法令を知らせるとき鳴らした木製の舌のついた大鈴です。
こちらの道にいっちゃいけないと教え導く意味もある。新聞は日本と世界の出来事を正確な知識と正しい見通しをもって伝える使命が
あるわけで、「赤旗」と商業紙のどっちが木鐸かっていうとはっきりしていると思います。

 ドイツ流でいえば、新聞で戦前から同じ題名が許されるのは「赤旗」だけだというのがわかるでしょ。だから「赤旗」の名前と歴史
は誇るべきものがあるんです。日本の新聞の良心と伝統を受け継いでいる。これは自慢できます。

 関口 そうですね。

 岡嶋 「日経」とか「朝日」とかを読んでもよくわからないけど、「赤旗」を読むと、「そうだったのか」とよくわかるという人も
います。真実を報道するからよくわかるんですね。

 関口局長 同じ出来事でもズバリ本質をついているかどうか、新聞の姿勢によって見方が違うでしょ。それをよく表しているのが総
選挙のときに公明党・創価学会員によってまかれた謀略ビラの例です。謀略ビラは選挙を汚す、民主主義を口にするなら目をそむけち
ゃいけない問題です。ところが、大半の新聞が見てみぬふりでせいぜい「公・共戦争」としか書けない。情けないよね。そんなの「不
偏不党」でいいわけできるものじゃない。

 全国紙もブロック紙も新聞社のほとんどが印刷所で「聖教新聞」を刷っている。創価学会の広告もひんぱんだし、経営上、大のお得
意さんでしょう。やっぱり物事の本質をズバリつく目がくもるんですねえ。

 関口 スポンサーのない「赤旗」は、どこにも遠慮する必要はないわけですね。

 関口局長 田中真紀子さんの父、田中角栄元首相の金権追及でも、「赤旗」は他の新聞、雑誌がとても書けないときからずっとやっ
てた。田中角栄は言論を買収する名人でね。マスコミ界を支配してきました。すごいんですよ。新聞社、テレビ局には国有地を払い下
げて貸しをつくる。盆暮れに高級贈答品が届いたなんて体験をもつ記者はたくさんいる。使いの者から分厚い札束をグイっとポケット
に突っ込まれ、「記事をやめろ」といわれたライターもいました。ある週刊誌は田中金脈 問題の六ページ特集をやろうとしたら、印刷
直前に止められて、田中系列の会社の広告に差しかえられた。「赤旗」だけが、『文芸春秋』の「田中角栄研究」の九年も前から自由
に田中追及をやれたんです。私も書きまくった。

 私はこの間の党大会で「しんぶん赤旗」は他の新聞にない三つの特質があるとはなしました。(1)どんな迫害にも負けない不屈の
伝統(2)草の根を基盤とする全党組織に支えられている(3)だからタブーはないし、どんな理不尽にもたちむかえる―の三つで
す。これからもこのすぐれた特質を十分にのばして、もっともっといい新聞にしたいと思っています。

取材が新聞の命です。腕をみがいて幅広い人ときずなを深めたいですね

カラーの魅力より生かして

 関口 「赤旗」がカラーになってから目にとまる記事が多くなりました。目にとまれば読みますしね。

 関口局長 「赤旗」がカラーになったとき、ある新聞社の記者がなぜ政党の機関紙をカラーにするのかと聞いてきたんですよ。商業
新聞の場合は、カラー化の一番の目的は広告料だから。一ページカラーで広告を載せると色つき料として広告料のほかに七百万円もら
えるそうだよ。

 関口、岡嶋 へー!

 関口局長 「赤旗」の場合は、読者と編集者のきずなをより太く、強くするためのカラー化です。多くの人に分かりやすく読んでも
らうためです。二月からは文字も大きく、読みやすくなりますよ。

 関口 そういえば、ガラパゴスの燃料油流出でアザラシの写真がでていましたね。有明海の潮受け堤防閉鎖で黄色に変色したノリ
も。

 関口局長 カラーだと訴える力が違うでしょ。海を汚すなと迫ってくるよね。カラーでノリの色落ち被害を見ると、漁民の苦しみが
分かるでしょう。これが「赤旗」のカラー化です。

 岡嶋 国民によく訴えるためのカラーなんですね。

 関口局長 私たちは、カラー化によって国民的大新聞に成長する条件を手にしたと思っています。まだまだ、記者活動を含めていろ
いろな面で改善しなければならないことはたくさんありますけどね。

 関口 どんな改善をするんですか。

 関口局長 新聞の命はなんといっても取材です。新聞はいい素材を集めなければダメです。現場へいって赤旗記者の目と感性でいい
素材を取ってくる。おう盛な取材が命です。そして、素材をいかに読者に分かりやすく、いきいきとおもしろく書くか。記者として腕
の発揮のしどころです。

 書かれた記事を読みやすくするために見出し、レイアウトも大事です。同じような見出しを繰り返していたら、読みたくなくなっち
ゃうよね。難しい言葉や、もっとやさしくといわれる点も直していかないといけないと思います。質のいい紙面をつくるために、まだ
まだ努力しなければならないことがたくさんあります。

 関口 最近、教育問題の記事が多く載っているのが他紙とちがっていいなと支部のみんなで話しています。

 関口局長 教育問題はこんどの党大会でも強調されました。とくに大会決議でいっている学力の危機は日本の将来にかかわる重大な
問題だとみんなが感じているのではないでしょうか。これはこれからもっと力を入れて本格的な連載も考えていますよ。

 岡嶋 「赤旗」はいまどんなことをめざしているのですか。

共同すすめるかけ橋になる

 関口局長 「赤旗」がめざしているのは、日本国民と広く対話と交流をすすめるために、できるだけ幅広く視野を広げた編集です。
日本の将来をまじめに考える心ある人々と共同する、無党派の人たちと党を結ぶ“かけ橋”%C



フォローアップ:



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。