★【IT 防犯商品】の今後とその市場

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投稿者 ●〓方山〓● 日時 2001 年 1 月 28 日 11:09:44:

事件報道と経済効果】

●犯罪報道、事件報道というものは、常にその裏では、
 経済効果と結びついている面があるのはご周知の通りであろう。
 (むろん、全部の報道方向がそうであるのではないが)

 そして、そのためには、ニュースやワイドショーでは、
 いくつかの「使えるニュース」を「特定の話題」にからめて
 特定の特集や、特定のコメントを意図的につけることがある。

●たとえば、介護問題への将来的不安を報道することは、
 介護保健の必要性へと行きつき、
 たとえば、銀行の先行き不安は、個人投資の方向へと誘導される。

 こうした国民意識の方向を誘導して、
 預金されている個人資産を流動的に動かすのが
 政府の目的のひとつなのであるから。
(むろん、その是非をここで問うているのではない)

    【防犯商品という分野】

●さて、そんな中で、私が今、一番注目しているのは、
 「防犯グッズ」という市場である。

 たとえば、世田谷の一家4人の殺害事件でも、
 一部の報道では「センサーライト」が設置してあったという内容があった。
 しかし、もしも、あの家に
 「防犯カメラ、監視ビデオ」が設置してあったとしたら、
 警察の捜査は、これほどの苦渋を舐めることはなかったであろう。
 (無論、カメラが設置される位置や角度にもよるが)

● 報道というものは、
 そこになんらかの利害関係がからんでいるケースがある
 という「うがった見方」をするならば、
 あの事件は、今後、犯人が逮捕されたときには、
 あの事件を、また少年犯罪と「からめる」のか、
 それとも国内の外国人問題と「からめる」のか、
 一体、どういう分野と「セットにするか」、
 それは今後の報道で明らかになるだろう。

●さて、ごくありふれた一家が何者かに侵入される。
 これは、今や、誰にとっても他人事ではない。
 この事件を通じて、おそらく何らかの意図的報道の方向が
 生ずるとしたらば、
 「それは防犯意識を高める」という方向であろう。

 実際、日本の防犯意識は低いわけであるし、今まではその必要もなかった。
 しかし、悪質なストーカーや、今回のような凶悪な強盗殺人が起きれば、
 自分の身は自分で守らねばならないという意識が高まる。

● こうした社会不安を、現実よりも
 「やや誇張したり、ピックアップして強調」することで、
 その結果として「防犯意識」が高まったとき、
 そこで、開花するのが、「防犯市場」である。

 今のところ、防犯というものは会社やビルやマンションという
 単位ではセコムなどに依頼しているようだが、
 これが「個人の世帯単位で普及」するとき、
 防犯商品の市場は、とてつもなく巨大なものとなる。

●その理由としては、
 個人の世帯には、防犯グッズはまだそれほど普及していないという点で、
 そこがまだ一種の「隙間産業」であること。

 だから、盗難被害への不安、ピッキングによる強盗の侵入への不安、
 ストーカーへの不安などに対して危機感が増加すれば、
 特に「防犯カメラ」は必要不可欠なものになってくる。

●その「防犯カメラ」が今後、
 莫大に売れるであろう根拠は次のとおりである。

1/まだ市場が狭いが、マスコミを通じて一般的にも
  防犯意識が高まったときには、
  それは何千万世帯という「巨大市場」が横たわっている事。

2/証拠映像の記録は、
  被害者側が警察に提出する証拠として有力であること。

3/いずれは、犯人とカメラのいたちごっこも開始されるだろうが、
  それもまた新製品のバージョンアップの連鎖を助長する。(電気製品の宿命か)

4/防犯カメラは現在高価だが、価格競争が生ずる。そして当然それと共に、
  「性能競争」が起きる事。
  そして周辺機器としての記録用のビデオなども平行して売れる。

5/防犯商品は、実際の犯罪抑止や情報収集にも貢献すること。
  たとえば、オウムを監視するにしても監視小屋や人の手を使わなくとも、
  近辺の住人の数人が自治会などと協力して、数台の監視カメラとビデオ、
  またはデジタルカメラを自宅の敷地内に設置して、
  24時間、教団の動きを自動的に収録・監視すればよいのである。

6/こうして一般的にも防犯意識が広まり、高まった結果として、
  おそらく、まずは「公共施設」のあらゆるところに
  監視カメラが設置されるだろう。
  当然そこではまた「公共事業と大手業者との利害関係」が動くことだろう。

7/また、個人レベルで24時間張りついて監視するわけにもいかないので、
  防犯グッズを売る業者以外には、
  「監視の代行業者」や「民間で犯人を捕縛する」ための
  代行業者まで現れるかも?しれない。
  言うまでもなく、防犯コンサルタントなども地味にだが、商売になるだろう。

    【莫大な市場を持つ防犯グッズ】

●とにかく、個人宅、公共施設、そのどちらをマーケットにしても、
 その経済効果はかなりのものになるだろう。

 このように、特定の事件報道をうまくネタとして料理し、
 ワイドショーなどがさらに社会的不安を浮き彫りにし、
 そして防犯への意識を高める。
 コメンテーターが事件報道と防犯機器の話をセットにして
 話題を構成すれば、
 「防犯カメラと、その関連商品や、関連サービスが普及」する
 という図式となる。

 だから、今後、防犯グッズ業界は、
 「犯罪で特する業者」ということになるだろう。
 むろん、これは皮肉ではなく、肯定的な意味で言っているのである。
 防犯グッズの販売会社や、セキュリティーサービスの業界は、
 株を投資するにはいいかもしれない。

● また、防犯カメラもデジタル化が進んでいるので、
 自宅に異常が発生したときには、
 勤め先からパソコンで自宅の監視カメラの画像をチェックすることも
 もっと手軽に出来るようになるだろう。
 通信システムも日新月歩で高速化するだろうから、あっと言う間に、
 「一家に数台の監視カメラ、が当たり前」の時代がくることだろう。
 まさに「IT防犯」となるのである。

●ただし、この防犯という巨大市場が本格的に活性化するためには、
 必要なことがある。

1/ピッキング被害、ストーカー被害、住居侵入の被害の報道による、
  一般の防犯意識の高まりと、「監視カメラ」の必要性への認識。

2/多数のメーカーが競争することで、
  監視カメラとその関連商品(記録用媒体)の
  「価格破壊」が起きて一般家 庭に普及すること。

ということで、私は「セキュリティー」という業界は、
今、とてつもなく巨大な市場を、目の前にしているのだと考えている。

    【これまでのテレビ企画の動き】

● さて、ちょっとした余談であるが…・考えてみれば、
 このブームの「前身」なるものは、
 「盗聴器発見ドキュメント」などのテレビ番組あたりから
 だったかもしれない。
 それによって盗聴器や盗撮器に対する一般人の警戒心や好奇心が
 「芽生え」、
 そしてその後には、ピッキング被害の実態報道などによって、
 一般的にも防犯意識が「根付いてきた」と言えるだろう。

● そして、ようやく「防犯カメラ」の必要性へと開花するのかもしれない。
 監視カメラというのは、証拠をつかむための監視カメラであると同時に、
 犯罪の抑止効果を持つ。
 
 そして、そこには、
 お馴染みの「プライバシー侵害の問題」が登場してくるわけだが、
 とりあえず、
 「会社、店舗、マンション、公共施設、そして自分の家」に設置する分
 には問題はない。
 そして、この個人宅というのが、今後の大きなマーケットとなるはずだ。
 近い将来、テレビCMでは、
 監視カメラや、防犯用センサーライトや、ピッキング不可能な鍵などの
 広告も出るかもしれない。

 
    【現状での防犯グッズの問題点】

 警報器、センサーライトも高価はあるが、
 最終的には監視カメラに敵うものはない。

 しかしカメラ(高感度カメラや赤外線暗視カメラ)は、価格がまだ高い。
 それは一般的に普及することで、時間とともに解決されるとしても、
 防犯で最も問題になる事、
 それは「その映像が犯人逮捕に繋がるか」である。

 監視カメラで犯行の証拠現場を記録できたとしても、
 ものによっては「画像解析」が必要となるし、
 場合によっては、さらに犯人が誰かを特定するためには、
 「興信所への依頼」なども必要になる。

 また、最大の問題は、「犯人の逮捕」である。
 現実問題として言うならば、カメラに現場が映っているのを見て、
 すぐに110番通報したとしても、間に合わないケースも多いだろう。
 そこで、今、防犯グッズの今後の最大のテーマは、
 センサーで警報音を鳴らしたり、
 警報のライトをつけたり、監視カメラで記録する
 という従来の防犯機能に加えて、
 「機械的に犯人を捕縛する仕組み」の開発である。

    【最大の問題点は捕縛方法である】

●「いかにして、犯人を傷つけずに捕縛するか?」。
 これは、現役の警官ですら難しいのであるから、ましては
 一般人にとっては不可能に近い。
 法的に問題にならない範囲、つまり「過剰防衛だ」といわれない範囲で、
 犯人を取り押さえるというのは、プロであっても非常に難しいのである。

●また、犯人以外の関係のない人に対しての「機械の誤動作」も
 防がねばならない。

 センサーや手動のスイッチと連動する催涙スプレーや、
 インクボールの発射、スタンガンの作動で犯人を押さえるか?
 あるいはゴキブリほいほいのような粘着剤で捕縛するか?
 さもなければ、機械で打ち出される網で犯人を捕えるか?
 一体何と何をどう組み合わせて「逮捕グッズ」を作るかは
 今後の開発に委ねられる。

 とにかく、現状では、監視カメラに犯人が映って記録できても、
 その後、「そこから確実に犯人を割り出す」とか、
 あるいは「現行犯で捕縛」ができなければ、
 一般市民としては、
 犯行現場を、ただ指をくわえて見ているしかないのである。
 このあたりが、今後、開発メーカーさんに、最も期待したい点である。

                   ●

■追伸【私の経験とアドバイス】■
私の経験から、防犯カメラを買う場合の3つの注意を記しておきます。

1.カラーカメラにすること。モノクロでは、
  犯人の着ている服の色や車両の色が判別できません。

2.カメラの撮影範囲に不審者が入ったときに、
  室内などでアラームが鳴る機能のものを買うこと。
  そうしないと、24時間自分の目で監視しなくてはなりませんから。

3.モニターは自宅のテレビとは別にすること。
  また、監視している映像を記録するビデオその他の機器は、
  防犯専用に適した機種を選択して新しく購入すること。

●私なんか、3倍速で、回しっぱなしにした6時間テープを
 毎日4本、速回しでチェックしなければなりませんでした。
 この点では、数百時間連続で録画できる専用のデッキのようがいいです。

●人が来るとアラームが鳴るのは非常に便利でしたが、
 ただ、赤外線の探知領域が数メートルだったのはやや不満でした。

●人が来るとハロゲンライトがつくセンサーライトは、
 その威嚇効果は、かなりあります。

●また、赤外線照射のカメラでない場合には、
 全くの暗闇では映らないので、
 センサーライトと高感度カメラが一体のものが望ましいです。

●さらには、ひとつのカメラで、
 撮影方向を、前後左右4つの方向へと、
 レンズを遠隔的に切りかえられる構造にしないと、
 カメラやオプションを何台も買う必要が出てきて、
 とてもコストが高くなります。
 設置する場所によっては、カメラを守るために、
 カメラの後も監視する必要がある事が多いのです。

●室内設置では有線にしても問題ありませんが、
 屋外で距離がある場合には、ケーブルを引きます。
 室外から部屋までケーブルを引く場合には、
 犯人にケーブルを切断される可能性も考えなければなりません。
 この点では、ケーブルを切られてもカメラは作動するヨうに、
 カメラ本体に充電機能をつけたり、
 また画像は電波で飛ばすのが安全だと言えます。
 しかし、受信機が必要なので、コスト高くなります。

●秋葉原などで、おっさんの口車に乗せられて
 必要もない高いカメラを売りつけられないように、
 よく下調べをしましょう。(私はネットで事前に調べました)

★私の場合には、幸運にも、防犯グッズの設置と、警察との協力で、
 私の使っている駐輪場の盗難を制圧することが出来ました。

              ●

    【結語】

●防犯カメラには、プライバシーという問題が多少ある、とはいえ、
 防犯カメラ機器の開発でしたら、それは日本人の得意分野ですし、 
 また、銃社会ではない日本にとっては、
 犯罪を抑止するには、監視カメラ社会というものが、
 (現時点では)最も「平和的かつ有効な方法」だと私は思います。

              ★




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