投稿者 佐藤雅彦 日時 2001 年 1 月 25 日 03:53:30:
米軍が戦闘用パワードスーツを開発中
(やっぱり生身の兵隊さんが着るのね【笑】)
●核戦争後の通信システムとしてインターネットを開発したこと
でも知られる米国連邦政府のDARPAが、もっかスーパーマンに
“変身”できるパワードスーツを開発しているという興味深い記事
が、マイコムPCメールに載っていました。
●米軍が戦闘用パワードスーツの開発に着目していることは、
十年ほど前の『軍事研究』誌のミニニュース欄に載っていたので、
ようやく具体的に計画が公表できる段階になったのでしょうな。
それにしても、相変わらず“生身の人間”の兵隊さんに、機械を
装着させて戦わせなきゃなんないところが、哀れを誘いますな。【笑】
いっそのこと、完全に無人化を考えればいいのに、そうなったら
兵隊さんは失業して、「小人閑居して不善を為す」となりますからな。
けっきょく、軍隊なんてのは、五体満足の奴らのための社会福祉
コロニーの側面もあるわけですから……。田原総一郎著の『日本
の官僚』という二十年ちかく前のルポ集――文春文庫かなんかに
なってるはず――を読めばわかりますよ。当時の日本の防衛庁
長官が、「自衛隊はゴロツキを収容しておく福祉施設だ」みたいな
ことを言ってますからね。
●パワードスーツの次は、いよいよサイボーグ作りでしょうかね。
サイボーグ009のようなロマンチックなものにはならないんでしょ
うけどさ……。【苦笑】
●それにしても、この記事は脳天気です。結論が笑わせる――
「しかし、世の中の技術には、軍事目的で開発されたものが
民生で利用されている例は数多い。ロケット、レーダー、コン
ピュータもその1つ。「市街地」での利用が想定されていること
でもあるし、一般人が通常用いる足として利用できる形で商業
化されると楽しいに違いない。皆がぴょんぴょん飛び跳ねなが
ら、通勤・通学する姿というのもなんだか幸せではないだろうか。」
パワードスーツは、ドクター中松のジャンプシューズとはワケが違う。
基本的には“殺人用兵器”ですからね。こういう装備をした兵士に
追いかけられたり殺されたりする立場になって、考えてみろっての。
阿呆がペンを握ったら救いなしですな。【苦笑】
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MYCOM PC MAIL ━ 2001. 1.25 No.745
●MYCOM PC WEB http://pcweb.mycom.co.jp/
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●NEWS [ 5]
ヒトの限界を超えろ!! 米軍製パワードスーツ
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DARPA(米国防総省高等研究計画局)では、歩兵に装着して
基礎能力を上げるパワードスーツ「Exoskeleton」を開発している。
装着した人間は、100キロの荷物を運びつつ、マラソン選手
以上の速さでの長時間行軍ができ、生身の人間では考えら
れない跳躍能力を得ることができるという。
発表されている研究提案・計画書によれば、同パワードスーツは
主に陸軍歩兵が使用するとしており、装着することで主に脚部の
力が向上する設計になっている。これにより、通常の人間の力で
は持ち運べないような重火器を装備しながら、時速25kmで走り続
けることができる。ジャンプ能力にも優れ、高さ/幅ともに並はずれ
た距離を飛ぶことができる。また、想定される使用地域は主に市街
地としているが、水などにも強く、泥地やがれき地でもスムーズに
歩くことが可能となる。
また、実用性を考え、24時間連続行軍をおこなえる燃料システムと、
敵に居場所を悟られないように極めて静かな可動システムを持ち、
敵の弾をある程度防ぐ鎧としての効果も備える。こういった性能を
保ちながら、総重量は10kg以下を目指す。
現在のところ、可動システムがどうなるのかは不明で、気体の
圧力を利用したものや、磁力を利用したもの、メカニカルなものなど
が考えられている。装着者の疲労をいたずらに増したり、その行動
を制限しないよう、エルゴノミクスに基づいたデザインと、バイオ
メカニクスを用いたインタフェースが装着されることになるという。
また、これらの性能を統合するために、各種センサがかかとや肩
にかかる圧力や現在の状態を逐一チェック、コンピュータで演算後、
各パーツにフィードフォワード/フィードバックされる。センサは敵を
確実に見つけたり、味方を誤って撃ったりしないためにも使われる
ようだ。
この研究は、同研究所が60カ月計画で研究を進めており、現在は
基礎研究と試作機製作が進められている段階。予定されている
研究期間の60カ月の内、48カ月で基礎研究や試作機製作を終了し、
コスト・能力的に見込みがある場合は、実戦投入可能なものを作成
する予定となっている。現状では商業利用や民生品への利用は考
えられておらず、まったくの軍事目的ベースのようで、研究提案・
計画書でも「国防のため」という目的が明記されている。
しかし、世の中の技術には、軍事目的で開発されたものが民生で
利用されている例は数多い。ロケット、レーダー、コンピュータも
その1つ。「市街地」での利用が想定されていることでもあるし、
一般人が通常用いる足として利用できる形で商業化されると楽
しいに違いない。皆がぴょんぴょん飛び跳ねながら、通勤・通学
する姿というのもなんだか幸せではないだろうか。
DARPA
http://www.darpa.mil/
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